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ウェンディーズ「外国人向けLセット」成功の理由 人気の「マッシュルームバーガー」を進化させた

東洋経済オンライン / 2024年1月31日 12時0分

実際、購入後1時間かけて持ち帰ったが、トリュフの香りは梱包していても電車内で周囲の目が気になるほど。帰宅後に食するまで持続していた。

なぜLセット一択なのか

なお、ビーフパテとチキンフィレでは、揚げてあるチキンのほうがより食べ応えがある。もともとダブルバーガーにLサイズのポテトの組み合わせなので、1人で全部食べ切ると相当お腹がいっぱいになる。

ゆえに気になるのが「なぜLセット一択なのか」という点だ。

これには今回発売された商品の辿ってきた紆余曲折が関係している。

開発のきっかけとなったのは、コロナ明け、増加するインバウンドに向けたディナータイム商品だったそうだ。

とくにインバウンドターゲットの商品開発を進めたわけについて、ウェンディーズ・ジャパン/ファーストキッチン代表取締役社長の紫関修氏は次のように説明する。

「2023年のゴールデンウィーク明けからインバウンドが増加し、既存店売り上げも、過去最高の2019年比よりはるかに上がった。とくにインバウンドの需要が高まるのがディナー時間帯と深夜だった。旅行中だと生活時間がいつもと違うためか、夜10時頃にお腹を空かしてフラフラと出てくる人がいる。宿泊先近辺にやっている店が少なく、また当社のようなチェーンには安心感もあるということで、来店が増えたと考えられる」(紫関氏)

同チェーンではコロナ禍中はほとんどの店で閉店時間を早めた。食生活が変わり、夜間、飲み歩く人が減ったということから、今もそのままになっている店舗も多い。東京、大阪、京都などの一部店舗でのみ、夜間や深夜帯の営業を復活させているそうだ。

「われわれにとっては意外な感じもあるが、外国人には旅行中でも(おなじみの味である)バーガーを食べたがる人は多い。しかも、深夜でもガッツリ食べる。そうしたニーズに向けて商品開発を進めた」(紫関氏)

トリュフバーガー開発までの道のり

トリュフバーガー開発までには、3回の紆余曲折がある。

前身ならぬいわば「先祖」のような商品が、2023年4月に発売された「ウェンディーズバーガーUSA 」のダブルorトリプルとLポテト、ペプシorビールのセット(ダブルの料金でペプシセット1410円、クラフトビールセット1750円)。ところが売れ行きが思わしくなく、6月に、ビールとのセットを廃止、ウェンディーズバーガーUSAのシングル、スパイシーチキンフィレバーガーUSAをラインナップに加えた。いずれも、インバウンドの利用率が高い12店舗に限っての販売だ。

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