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筋トレだけでは身体能力がアップしない理由 最強の身体能力のカギは"脱力スキル"にある

東洋経済オンライン / 2024年2月1日 6時50分

<階層3:動作中の脱力>
(動的脱力)
歩行中や競技動作など、動作の中で「抜くべき部位」を脱力すること。脱力トレーニングではこの階層3の状態を目指します。

階層2や3のように、動作によって発揮するパワーが大きいほど脱力の難易度は高くなります。

これら3つの階層は階層1から3に向かって影響します。つまり床に寝た状態で脱力できない人に立った状態で脱力を要求することは不可能ですし、動作中に脱力できる人は単に立った状態で間違いなく脱力できているということです。

いきなり階層3の脱力を目指すのではなく、自分がどの階層の脱力であればできるのかをまず把握しましょう。それから1つ上の階層の脱力、すなわち「今の自分にとって少しむずかしい脱力」を徹底してトレーニングすることが、脱力スキルを向上させるポイントです。

「脱力トレーニング」の4つのフェーズ

脱力トレーニングは、次のような4つのフェーズ(段階)で行います。

フェーズ0:腹圧の向上と力を入れるべき部位への刺激(準備状態の整備)
フェーズ1:ストレッチ系(安定した状態での脱力練習)
フェーズ2:揺らす系(力の抜き入れの切り替え練習)
フェーズ3:落下系(急脱力によって重力を利用する練習)

脱力の3階層でも説明したとおり、脱力には難易度があります。特に階層3の競技動作でのリラックス、つまり「動作中の脱力」は試合でのプレッシャーがあるとさらに難易度が跳ね上がります。

試合中にコーチが「力を抜け!」と叫び続けたところで、日頃から脱力するためのトレーニングを積んでいない選手にいきなり難易度の高い脱力は不可能でしょう。

ですがそんな選手にこそ、最終的には階層3に到達してもらいたいのです。

そのためにも脱力トレーニングは取り組みやすいフェーズ0から順番に行い、何度も繰り返してください。

すでに自分は階層2以上だと思われる人も、ぜひフェーズ0から取り組んでみてください。

脱力スキルには「ここまでいけたら完璧」というゴールはありません。そういう性質ではないのです。

トレーニングが簡単に感じても決して軽視せず、気楽にかつ真剣にやってみてください。フェーズ0にも、1にも必ず発見があると思います。

どうしても簡単に思ってしまう人は、「超絶しなやかな動きをするトップアスリートがこのトレーニングをやったらどんな動きになるんだろうか」と想像してみてください。

それでは、実際のトレーニングがどのようなものなのか、今回は脱力トレーニングの基礎であるフェーズ0のトレーニングの中からひとつ紹介しましょう。

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