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自民「茂木派」が分裂状態で総裁選出馬に暗雲も 「政策集団」への移行に渦巻く不満と不安

東洋経済オンライン / 2024年2月3日 8時30分

確かに、聴取メンバーの中心は森山裕総務会長だが小渕氏が脇を固めているため、インターネット上には「ドリル優子が聴取する側!」「なんという悪い冗談!」などの書き込みが相次ぐなど炎上状態となった。

この事情聴取は安倍派幹部の「処分」を視野に入れたものだが、司令塔の茂木氏は2月1日のBSフジ LIVE プライムニュースで、「今までは刑事事件などで立件されるときに離党や離党勧告(の処分)をしてきた」として離党勧告にまでは踏み込まない考えを示唆した。

野党側は、自民党がコロナ禍の緊急事態宣言中に東京・銀座のクラブを訪れた松本純元国家公安委員長らに離党勧告したことなどから「今回は離党どころか議員辞職が必要」と主張しているが、茂木氏は「これまでの処分歴を見ると、(銀座のクラブの件は)若干重すぎる」との判断を示して「安倍派への配慮」をにじませた。

その一方で、茂木氏は同番組で今秋の党総裁選について、「現在の自民党の状況は『室町末期』だ。派閥の連合体という封建体制が崩れる状況だから、まだ(織田)信長も表に出ていない」と指摘。「ここから群雄割拠の時代に入るだろう」と思わせぶりに語った。ただ、党内からは「その前に、まず足元を固めるのが先決」(閣僚経験者)との厳しい声も相次いでいる。

泉 宏:政治ジャーナリスト

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