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「日韓協力」で世界コンテンツ市場を開拓できる理由 デジタルハリウッドと韓国コンテンツ振興院がスクラム

東洋経済オンライン / 2024年2月4日 11時30分

2023年12月、都内で行われた日韓のコンテンツ系スタートアップ発掘イベント「GeeK waves」であいさつするデジタルハリウッドの吉村毅社長兼CEO(写真・デジタルハリウッド株式会社提供)

日本でも根強い人気を誇る韓国のコンテンツ「韓流」。世界に通用するコンテンツを日韓共同で生み出せないか――。そのような取り組みが始まった。「デジタルハリウッド大学」をはじめIT・デジタルコンテンツの人材養成で定評のあるデジタルハリウッド株式会社と、韓国の政府系機関である韓国コンテンツ振興院(KOCCA)がコラボし、コンテンツ系のスタートアップを発掘・成長のためにともに盛り上げようとしている。その目的は何か。デジタルハリウッドとKOCCAの双方に聞いた。

2023年12月に東京都内で、「GeeK waves」と名づけた双方主催の日韓のスタートアップ共同デモが行われた。GeeK wavesは、デジタルハリウッドとKOCCAが共同でアジアから世界を変える有望なスタートアップの発掘を狙ったもの。

とくにデジタルハリウッドはすでに2015年に社会人向けの起業家エンジニアスクール「G's ACADEMY」(ジーズアカデミー)を開校、これまでに100社以上のスタートアップを創出した実績を持つ。

日韓のコンテンツスタートアップが集まる

今回のイベントでは約70人の国内投資家などが集まった。KOCCAも韓国のスタートアップの海外進出を支援する「KOCCA Launchpad」プログラムを展開しており、そこから選抜した企業と、ジーズアカデミー発のスタートアップがそろった。

会場では、KOCCA側の登壇者でベトナムにWEBエンジニアリング拠点をおくFASSKER社(FNS HOLDINGS)と、日本側でジーズアカデミー発スタートアップとして登壇した、ベトナムでのラボ型開発を提供するグローバルHRTech企業・Freecracy社との間で、ベトナムにおける開発人材面での協力の可能性などが協議された。それ以外の交流も活発に行われるなど、この場ですでに、追加投資や業務協約にむけた関係構築の成果も生まれている。

韓国側からも韓国語で「シジャギパニダ」、「始めたらことはすでに半分終わっている」という同国らしいチャレンジマインドを表現することわざがある。石橋を叩く慎重な日本文化と、この韓国ビジネス文化が融合すれば鬼に金棒だと、韓国側は感じているという。

日本側は韓国のコンテンツ産業をどう評価しているのか。「若いプレーヤーたちの熱く、旺盛なチャレンジマインドとすさまじい努力。これがコンテンツの質とマーケティングにグローバルな競争力を持たせ、才能のある人材が集まっている」と、デジタルハリウッドの吉村毅社長兼CEOは評価する。そうした好循環において、政府系機関であるKOCCAが重要な役割を担ってきたと付け加える。

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