恐怖すら感じる「トランプの選挙集会」のリアル 若者=民主党支持の構図は完全に崩壊している
東洋経済オンライン / 2024年2月8日 11時30分
米大統領選は、オハイオ州に次ぐニューハンプシャー州でもトランプ候補が勝利し、早くも秋の本選でも「当確」の声が高まっている。「良き市民」や「若者」の多くが現職のバイデン大統領を罵り、トランプに熱狂するアメリカの現状をどう捉えればよいのか。
NY在住のジャーナリスト・津山恵子氏が、「歴史に残る大統領選」といわれる2024年の米大統領選を徹底取材。現地の集会や選挙戦を戦う市民のリアルな姿をお届けする最新レポート。
若者の支持者が急増
「4年前より選挙戦がパワーアップしている」――。共和党大統領候補で前大統領ドナルド・トランプ氏の選挙集会に4年ぶりに臨んで驚いた。初の予備選挙を1月23日に控えた東部ニューハンプシャー州マンチェスターで、1月20日のことだ。
1月20日午後4時、マンチェスター中心部で雪に囲まれたスポーツアリーナ前。この冬最低の気温で、マイナス9度、夜にはマイナス13度に冷え込む見込みだ。メモをとりたくても、ボールペンからインクが出てこないほどだ。
その中で1時間半後の開場を待つ人々がすでに1キロちかく並んでいた。最後尾に並ぶが、次から次へと肩をすぼめた人々が後ろにつく。後に米メディアの記事で知ったが、列の先頭にいた人々は、午前9時から並んでいた。酷寒の中のこの熱気とエナジーは、どこから来るのか。
会場に入って、驚くとともにショックを受けた。トランプ集会の取材はこれで7回目だが、以前に比べて若い人が目立つ。「トランプ支持者は、白人の高齢者」という過去の支持者像は消え、白人がほとんどだが半分は20〜30代ぐらいだ。アリーナの席は約2500人の支持者ですぐに埋まり、午後7時にトランプ氏が到着するのをワクワクしながら待っている。
集会の取材は、候補者を生で見ることだけが目的ではない。支持者の年齢や男女比、熱気、他の候補者の支持者層との違いなどを目撃する絶好のチャンスだ。候補者の演説はオンラインでも見られるが、上半身しか映っていない。声援を送っている数百人、数千人の支持者の表情や人種、男女比は伝わらないため、現場に行くしかない。
集会は、全員が着席する形式だった。トランプ氏が到着する前に、若い人からコメントを取ろうと思ったが、動き回ると選対のボランティアや警備に「通路や階段で止まるな」と注意されるため、着席して待った。
大学生と思われる男性4人の隣に座り、話を聞こうかと思ったが、過去の経験から思いとどまった。トランプ氏が演説を始め、「フェイク・ニュース!メディアは、人々の敵だ!」と批判すると、一斉にブーイングが起こり、会場中心部にある鉄柵で囲まれたメディアプールに中指を突き立てたり、スマホで撮影したりするのを記憶していたためだ。
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