サイバー対策を機に走りを深化「マツダ」の執念 大規模改良でロードスターはどう変わったか?
東洋経済オンライン / 2024年2月9日 12時30分
もうひとつの特徴は、走行性能向上のため「アシンメトリックLSD」の新採用だ。
カム構造採用により「旋回時の挙動を安定させるのが目的」と説明される。特に減衰側の差動制限力の向上、たとえば、下りのカーブでハンドルを切ったときに後輪の接地性を維持するのが眼目という。
このように、ロードスターの特徴を書き連ねていくと、たいがいマニアックな内容になる。しかも、どれもが「従来型オーナーが悔しがる内容」だ。私の周囲のロードスター乗りは、みな揃ってそう言っている。
新型ロードスターのドライブフィールは、「誰もが楽しめるスポーツカー」として、より完成度が上がっている印象だ。
1.5リッターのロードスター、2.0リッターのロードスターRFともに、車体のロールを抑えたサスペンション、ダイレクト感が強く反応が速いステアリング、よく回るエンジン、そして操作しやすいマニュアルシフター……と、狙いは明快だ。
ロードスターオーナーには、サーキット走行を楽しみたい人も多い。そこでマツダは、1.5リッターのMT車にかぎり、ダイナミックスタビリティコントロールに「DSC-TRACK」というモードを追加した。
これは「ドライバーが制御不能なスピン挙動におちいった場合に限って制御を介入させる」というもの(今回のテストドライブでは未体験)。
今回は、もっともベーシックな「ロードスターS」(新価格は20万9000円高になって289万8500円)と2.0リッターの「ロードスターRF RS」(32万100円高の430万8700円)のMT車をドライブした。開発者の思惑通り、キャラクターがけっこう違っているのがよい。
1.5リッターと2.0リッターのMTに試乗
ロードスターSは、車重が少し増えて1010kgになってしまったものの、軽快な楽しさはやはり最大の魅力。前出の梅津主席エンジニアの言葉どおり「ひらひら」という感じでカーブからカーブへと走らせられる。
中速コーナーが連続する道では3速がメインで、4000rpmから上のエンジン回転を維持すると自在に加減速でき、気持ちよい。
4000rpmから上で太いトルクが得られる特性について、「常用回転域としてはやや高すぎるのでは」と私が感想を述べると、梅津主席エンジニアは「レッドゾーン近くまでエンジンを回して走るのが、サーキットでも楽しめるロードスターの真骨頂です」と、クルマ好きにとって嬉しくなるような返答を得た。
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