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人気の「寒中水泳」に学べる"サウナ水風呂"の秘訣 本場フィンランドからの有益アドバイスは?

東洋経済オンライン / 2024年2月10日 11時20分

フィンランドでは、その「健全な中毒性」に着目し、薬物依存者の解毒治療ステップとして寒中水泳セラピーが活用される事例もあるそうだ。

最初に始めるきっかけは、友人の誘いのほか、近年はソーシャルメディアの影響も大きい。

実際に取り組む人たちの声や映像に触れる機会が増え、サウナ浴のついでなら私もできるかも……と、興味を持つ人が急速に増えたのだ。

とはいえ未体験者からすれば、そもそも「奇天烈な行為」になぜ人が癒やされるのか、理解に苦しむかもしれない。

だが、実際にフィンランド人がアイスホールへ入水する様子を目の当たりにすれば、そのヒントが得られるだろう。

アイスホールスイミングのできるサウナ施設において、サウナから興奮状態で水際へ急ぎ、雄叫びをあげて入水する人は(観光客以外には)まったくいない。

日本人のように「水風呂で雄叫びをあげる人」はいない

誰もが、落ち着きを払って無言で湖へと歩いてゆき、なんのためらいもなく、一切の奇声もあげることなく、淡々と足からゆっくり入水する。

そして、じっと身をかがめてしばし深呼吸し、あるいはゆっくり手足をストロークさせ、まるで禅僧のように穏やかに沐浴を楽しむのだ。

フィンランド人流の寒中水泳は、スリルやエンタメとは対極的な、むしろメディテーション目的に近いレジャーなのだ。

寒中水泳(冷浴)の良し悪しについては、現代科学において解明や実証がまだまだ十分とは言えない。

とはいえ、『「最新医学エビデンス」と「最高の入浴法」がいっきにわかる!究極の「サウナフルネス」世界最高の教科書』内でも言及されているように、冷刺激が身体へ及ぼすメリットや、生化学的・生理学的な変化については、検証データも多くあり、科学的にもある程度は証明されつつある。

とくに、冷刺激によって血液循環が良くなり、老廃物の排出や細胞への酸素供給が進むこと、幸福ホルモンとして知られる「エンドルフィン」の分泌や筋肉疲労緩和が促されることなどが、実際に実践する人々がリフレッシュやリラックス効果を実感する根拠の一端となっている。

寒中水泳を始める人へのアドバイスは?

では、由緒ある寒中水泳協会には、正しい実践法や注意点のマニュアルが存在するのだろうか。

ラヤンティ氏は、「万人にとって絶対的に正しい寒中水泳メソッドは存在しない」ことを強調する。

裏を返せば、その日その日の自分の心身の声にきちんと耳を傾けられる人にのみ寒中水泳を行う資格がある、ということだ。

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