定年後「幸せを感じる人」と感じない人の決定的差 迷わずに人生の区切りを迎える重要なテクニック
東洋経済オンライン / 2024年2月10日 6時50分
多くの会社勤めの人は、必ず定年退職を迎える時がきます。もっと働きたい人、何かこれまでの経験を活かしたい人、悠々自適に暮らしたい人……、人それぞれ定年の迎え方はさまざまです。一方、日本人の平均寿命は男性が81.05歳、女性が87.09歳(厚生労働省・2022年)ですので、定年後もまだまだ長い人生が待っています。人生の岐路を迎え、以降の人生も幸せに生きていくためのテクニックがあるのであれば、これを誰もが知っていて損はありません。
このテクニックについて、『ゆるく生きれば楽になる』の著者で、高齢者専門の精神科医として40年近く高齢者医療の現場にいる和田秀樹さんによる提案を同書より一部抜粋してお届けします。
仕事がなくなって楽になったと思える人は幸せ
60歳で定年を迎える人は多いでしょう。当然まだまだ元気で、その後も何らかの形で働き続けるはずです。けれども還暦を迎えるこの年齢は、人生のひと区切りでもあり、自分のこの先のことを考えるいい機会になります。
自分はあと何年働き続けるのか、どのくらい働けるのか。そのまま同じところに居続けるのか、別のところへ移るのか。おそらく5年、10年もすると仕事自体を辞めるのか続けるのかと考えて、さらに大きな人生の岐路に立つでしょう。
長年働かなくてはいけないと頑張り続けてきた人にとって、所属も地位もなくなるのははじめての経験かもしれません。いよいよ仕事をしなくてよくなったら、そのとき何を思うのでしょうか。
仕事をする自分、企業の中の自分、肩書きのある自分に価値をおいて生きてきた人は、「肩書きがなくなってしまった」「社会的な居場所がなくなってしまった」「自分はもう求められていない」と喪失感に襲われるでしょう。逆に、「やっと解放された」「楽になってよかった」「自分らしく生きられる」と思う人もいます。
それまでどれほど頑張って、認められ、昇進したとしても、仕事を辞めた時点で新しい価値観の中で生きていくことになります。それまでの経験や功績がなくなるわけではありませんが、もはやそれが人生の基準ではありません。
そのとき、さまざまなしがらみから離れて「楽になった」「身軽になった」と思えるのがゆるい考え方です。「自分のやってきたことはもう通用しない」「もう敬われる対象ではなくなってしまった」などと考えていては先々つらくなるだけです。
ゆるく生きられない人はとかく物事を勝ち負けで考えがちです。以前より地位が下がったとか、収入が下がったということを、負け組だと思い込んでしまいます。
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