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「不要不急」はフリマ用語?"超残念"若者の語彙力 「やさしい日本語」が世代間のギャップを埋める

東洋経済オンライン / 2024年2月10日 12時40分

それぞれの意味は――、

●「一丁目一番地」・・・最も優先すべき重要な案件や課題
●「不撓不屈」・・・強い意志をもって、どんな苦労や困難にもくじけないこと
●「一意専心」・・・他に心を動かされず、一つのことに心を集中させること

ちなみに「不撓不屈」というのは、1993年、人気相撲力士だった貴乃花が大関昇進時の口上(口頭で気持ちを伝えること)で使い、脚光を浴びた言葉で、さらには「一意専心」も兄の若乃花が大関昇進時の口上に使用した言葉です。

内閣支持率低迷にかこつけて、「若貴の強さと人気にあやかったか」と皮肉ったマスコミもありましたが、そもそも30年前の話を、今の若者たちが知る由もありません。

これら難しい言葉の意味をスラスラ言える若者がいるならお目にかかりたいくらいです。

誰に向かって言葉を発しているのか、誰の胸に届けようとしているのか――。

言葉というものは、伝わらなければ、意味をなさないのです。

シニア世代だけに届いたとして、それでいいわけもなく、若い人を置いてけぼりにしないキメ細かい配慮を、「生きた」日本語との距離が遠のいているスマホ時代の今だからこそ、上の世代には求めたいものです。

「外国人」対応を若者に当てはめてみると…

スマホなどの登場によって、日本人は他人と心ゆくまで語り合ったり、大勢の仲間とおしゃべりしたりするようなことが極端に減ってきました。

その上、自分たちの言葉がずっと通じていると信じて疑わない年配者たち。そしてスマホ画面の動画を黙々と堪能し短いメールを打つだけの若者たち。

両者の会話は、もはや信じられないくらい乖離が広がっています。

こうした現状のままでは、日本社会の行く末が案じられる……と言ったら言い過ぎでしょうか。

せめて、日本人同士で交わされる会話は、双方が十分理解し、納得し合うものであってほしいと願うばかりですが、じつは最近、日本語にまつわる新しい動きがあり、ここに、世代間の会話ギャップ問題解決のヒントがあるような気がするのです。

それは、日本各地の主だった自治体で進められている、在日外国人との交流ガイドライン作りというもの。

自分たちの地域で暮らす外国人の不便を少しでも減らすため、さまざまな取り組みがなされているのですが、なかでもその基本となるのは、「やさしい日本語」の周知と普及です。

「やさしい」には、「易しい(簡単な)」と「優しい(相手を思いやる)」の2つの意味が込められ、だいたい次のような決めごとになっています。

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