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「不要不急」はフリマ用語?"超残念"若者の語彙力 「やさしい日本語」が世代間のギャップを埋める

東洋経済オンライン / 2024年2月10日 12時40分

●簡単な言葉を用いる
●難しい言葉は、平易な言葉に換えて
●話を長く続けずに、短く区切って話す(1つの文に1つの内容——を心がけて)
●具体的に伝える
●ゆっくり話す
●相手に伝わっていないと感じたら、別の言葉や表現に言い換えて伝えなおす
●語尾を濁して、相手に意図をくみ取ってもらおうとしない。最後まで言い切る
●カタカナ外来語はできるだけ使わない

わかりやすい例をいくつか挙げると、このような感じになります。

◇「〜はご遠慮ください」→「〜はできません」
◇「必ず施錠してください」→「必ず鍵をかけてください」
◇「医療機関を受診してください」→「病院へ行ってください」
◇「運転を見合わせています」→「電車は動いておりません」

外国人に相対するときの手引きではありますが、なるほどと思うことが多く、今の日本人にとっても十分参考になりそうではありませんか。

老いも若きも世代を超えて、いったんみんな同じ易しい(優しい)言葉を通い合わせてみれば、相互の理解もきっと進むはず。

特に、会社で若い人に接している年配の方たちにとって、役立つ示唆になれば何よりです。

【やさしい言い換え:力試しクイズ】
問:次の言葉をやさしい日本語に言い換えてみてください。

① 「避難する」
② 「未加入」
③ 「該当者」
④ 「土足厳禁」
⑤ 「天地無用」             (※模範的な答えは、記事の最後に)

「自分の当たり前」は「他人の当たり前」でない

言葉は、自分自身を表現し、状況を説明し、希望を述べ、相手を理解する……生きていくためには欠かせないものです。

たくさんの言い回しや言い換えが自在にできるようになると、説明力が増します。

説明力がなければ、人を納得させることができません。

つまるところ、言葉を覚えて増やすことは、自分の思いを人にわかるように伝える力を養うことにほかならないのです。

人を納得させる力がないと、自分に自信がなくなり、人生がうまくいかないことにもなります。

そして、最も大事なこと。

それは――自分にとっての「当たり前」が、相手にとっても当たり前なのかを立ち止まって考えること。

これができると、他人とのコミュニケーションの質がぐんと上がります。

なぜなら、相手に合わせて何が〈やさしい〉のか(=どのような配慮や工夫が効果的なのか)を考えるからです。

そうすれば、若者側も年配者に素直に歩み寄れるのではないでしょうか。

ただし、若者たちにも留意してほしいと思うのは、ふだん使う語彙数が少ない人は、説明力や表現力も劣っている、ということなのだという点。

だから、理解できなかった言い回しは、その日のうちに辞書やスマホなどでぜひチェックをして、少しずつ語彙を増やす努力も忘れずに。

【やさしい言い換え:力試しクイズの(模範的な)答え】

① 「避難する」→「逃げる」
② 「未加入」→「まだ入っていない」
③ 「該当者」→「当てはまる人」
④ 「土足厳禁」→「靴を脱いでください」
⑤ 「天地無用」→「この荷物は上下を逆にしてはいけません」

山口 謠司:大東文化大学文学部教授

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