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運転歴30年タクシー運転手の脳が成長した理屈 「加齢=記憶力の低下」は脳科学的には間違い

東洋経済オンライン / 2024年2月12日 16時30分

大局観とは、経験値の積み重ねとして養われる、全体を見通す力です。

何もしなければ記憶力や新しいことを学習する能力、あるいは注意・集中力は、加齢とともに衰えていきます。しかし、物事の全体像を概観し、把握する力や、考えをまとめ、再構成する能力などは、歳とともに成長していくのです。

それは、歳とともに、知識のストックが増えていくからです。新しく入ってきた情報を既に保有している知識のストックを参照してそれと比較したり、知識のデータベースを活用したりしながら、より正しい判断を下すことができます。

歳とともに衰えゆく能力を補完

特に、まとめ・整理する能力、全体を俯瞰する能力、関連づける能力。こうした能力は、年齢とともに伸びていきます。

一方で、先に「記憶力は衰えない」といいましたが、特に脳を使う活動もせずに普通の生活をしていると、記憶力や学習能力はドンドン衰えて、若い人に太刀打ちできなくなるのが普通です。

あなたが若い人たちと競い合う場合、若い人たちが得意とする「記憶力」で勝負するのか、若い人が苦手とする「まとめ・整理する能力」で勝負するのか。どちらが有利でしょうか?

歳をとることで伸びていく「大人の能力」というのは、あまり知られていません。こうした「大人の能力」を活用することで、歳とともに衰えゆく能力を補完し、それどころか若者に圧勝できる仕事力を発揮することができるのです。

樺沢 紫苑:精神科医、作家

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