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「ガストに行けない」低賃金にあえぐ介護職の実態 「年収が低く結婚できるのかわからない」

東洋経済オンライン / 2024年2月13日 8時0分

現在、サービス付き高齢者向け住宅で働く祐介さんの年収は300万円に届かない。

それでも月の手取りが22万円を超えて、「やっと貯金できるようになり、心に余裕ができました」と言う。アパートの家賃5万円と光熱費や食費などの生活費を支出しても、手元に1万〜2万円残るようになった。

スキルアップのため介護福祉士と社会福祉士の資格を取ったが、給与に反映された資格手当は月に1万5000円程度。昇進したとしても月給30万円が最高水準で、将来の見通しが立たない。

元は一般企業の営業職で初任給は手取り20万円だったことから、「介護職はいくら経験を積んでも、企業でいう初任給水準がずっと続く」と悟った。「独身のまま高齢になって、孤独死するのが怖いです」と不安を抱く。

月収は平均より6万円低い

日本医療労働組合連合会の寺田雄・中央執行委員は「介護職で働く人は低賃金で生活が成り立たず、将来不安を抱く人が多い。せめて全産業平均まで介護職の賃金を引き上げる必要がある」と指摘する。

そして、冒頭の美幸さんは「介護職は子どもを産み育てるなと言われているようなものです」と憤る。改めて、介護職の処遇とその生活に目を向ける必要がある。

小林 美希:ジャーナリスト

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