1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「Xの代替」の本命と注目される「Bluesky」の"個性" 「ちいかわ」作者・ナガノさんのアカウントも

東洋経済オンライン / 2024年2月14日 12時0分

公式ブログによると、2月中に「フェデレーション」の初期バージョンを公開する予定です。フェデレーションとは、同じプロトコルを持つ他のサービスを1つのIDで利用できるシステムのことです。これにより、アルゴリズムに束縛されず、SNSを選択する自由や離れる権利が与えられると記載されています。友達や人間関係をそのまま別のSNSへ移行できるということのようです。

モデレーションについても、今後「ラベル付けサービス」が提供される予定とのことです。公式ブログによると、例えばファクトチェック組織が投稿を「部分的に虚偽」「誤解を招く」、またはその他のカテゴリーとしてマークし、ユーザーがそのラベルを購読できるようになります。災害が多い日本では、期待したい機能です。

はたして、Xの代替となるか、ですが、今の段階では未知数です。カスタマイズ性の高さに関しては、Xのアルゴリズムに不満を持つユーザーたちが好む仕様だと思います。しかし、多数のユーザーが集まる巨大なグループが形成されていることがXの強みであり、その中で意見を激しく交わしたり、バズったりすることを喜びとしているユーザーも多くいます。また、テレビのように、同じコンテンツを見ている楽しさを感じている人もいるでしょう。簡単にフィルタリングされてしまうBlueskyに、物足りなさを感じるかもしれません。まずはユーザー数の獲得がカギとなると思います。

Bluesky以外のSNSは?

一方、他の「X対抗」SNSも、代替先としてはまだ弱いようです。MetaのThreadsは、Instagramアカウントで利用できるハードルの低さでユーザー数を得ましたが、Instagramのインフルエンサーが活躍していることで独自の世界になりつつあります。

実は、Threadsも分散型SNSです。マーク・ザッカーバーグ氏は、Threadsと同じ「ActivityPub」プロトコルを採用している「Mastodon」との相互運用テストを始めると宣言しています。今後、プロトコルの違いがどう影響するのか、こちらもわかりません。

現在のXは、2023年夏に始まった「広告収益分配プログラム」により、「インプレゾンビ」が多数出現しています。インプレゾンビとは、バズった投稿にリプライを付けていくアカウントのことを指します。彼らは広告収益の分配を得るために、インプレッション(表示回数)が多い投稿のおこぼれを狙っているのです。

破綻が進むXにうんざりしているユーザーは私だけではないでしょう。はたしてBlueskyの青い蝶が私たちを自由な世界に導いてくれるのか、今後も注目していきたいと思います。

鈴木 朋子:ITライター・スマホ安全アドバイザー

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください