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審査員から見た「SAグルメコンテスト」の裏側 西イチグルメ九州地区大会で見た凄腕メニュー

東洋経済オンライン / 2024年2月14日 11時30分

九州地区では福岡から沖縄まで全部で30の事業者が参加。そのうち利用者からの投票で選ばれた8事業者が、コンテストの当日、実際にそれぞれのメニューを作り、審査員が順番に実食するという手順で行われる。

調理時間は40分と決められており、実食の順番に沿って時間差で調理に入る。審査は、実食の時間および各事業者の代表や調理担当者との質疑等で10分。入れ替えの時間をはさんで次のメニューへと進んでいく。

審査はネーミング、ご当地感、オリジナリティ、メニュー説明、味覚(おいしさ)、視覚(インパクト、彩り、盛り付け)、お値打ち感の7項目を1人100点満点で点数づけし、審査員全5人の点数を足し上げて行われ、上位2つのメニューがグランプリ/準グランプリに輝くという段取り。審査員同士で相談は一切せず、自らの判断で点数をつける。

今回、私たちが実食した九州地区のグランプリ候補は、次の8つであった。

(1)これぞ、豚丼。~耳納(みのう)いーっとんうまみ三昧~(大分道・山田SA下り)
(2)とんとん丼(沖縄道・伊芸SA下り)
(3)トマトマリネとうまか赤鶏デミカツソース丼(九州道・宮原SA上り)
(4)黒豚のピリ辛丼(九州道・桜島SA下り)
(5)とろっカツ元気丼(九州道・広川SA下り)
(6)秘密の奥八女丼(九州道・広川SA上り)
(7)都城 海はないけど しいチキン(宮崎道・山之口SA上り)
(8)天然穴子のフライと天然真鯛の茶漬け丼 ~宗像・玄界の潮風を丼に乗せて~(九州道・古賀SA上り)


個別のメニューの感想はここでは触れないが、大きく2つの特色を感じた。

1つは、全体として地域の食材、しかも地元でもあまり知られていない、あるいは地元以外には流通しないような「隠れた名物」を使用したものが多いこと。

もう1つは、愛知県の「ひつまぶし」のように「まずそのまま食し、次に薬味をかけて味変し、最後に出汁をかけて……」というように段取りを重視するメニューがいくつもあったことである。

また、豚や鶏の飼育が盛んな九州を反映して、8番の茶漬け丼以外は「肉」がメイン食材だったことも目立った特徴であった。

途中20分だけ休憩時間が設けられていたが、ほとんどトイレタイム程度しかなく、6食目を終えたころには満腹に近い状態となり、残りの2品目の審査はかなりしんどく、また地元福岡の民放4局とケーブルテレビのカメラがまわっている前でメニューを頬張るのも、筆者にとっては苦行であった。

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