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ロレックスが消えた?「時計シェア」の危うい中身 高級時計シェア「トケマッチ」破たんの背景

東洋経済オンライン / 2024年2月14日 13時0分

高額ブランド時計の人気は引き続き高い。筆者は骨董市を覗くのが好きだが、時計を扱う店にはブランド時計を探しているアジア系外国人客の姿をよく見かける。売り物の時計の写真を撮ってはブランドや型・モデルを検索したり、ビデオ電話で誰かと相談したりしながら店主と交渉している。やはり人気はロレックスだ。高級時計ブランドとしては最上級ではないものの、ロレックス市場は安定して活況なのだろう。

シェアサービスを利用する際の注意点

まだ手元に貸し出した時計が戻ってきていないオーナーの方のためにも、何とか事態が好転し収拾することを望む。シェアリングエコノミー協会のホームページでも随時情報を更新し、警察に相談する際の説明資料を公開している。協会としても、この件がシェアエコへのダメージとなることを強く危惧しているのだろう。

2022年度の日本におけるシェアリングエコノミーの市場規模は、過去最大規模となる2兆6158億円となり、2032年度には最大15兆1165億円に拡大すると協会は発表した(市場規模は、資産・サービス提供者と利用者間の取引金額)。限られた資源を共有し合い、活用し合うシェア経済は成長期待分野であり、個人にとっても新しい収入源になる。だからこそ、トラブルに巻き込まれないためにもシェアサービスへの正しい理解が必要だ。

繰り返し書いたように、サービス業者は人と人をマッチングするのが役割だ(提供するサービス内容にもよるが)。相手がわかっている個人間取引の場合は、トラブルが起きても貸し手と借り手で解決するのが原則だ(個人間売買やスペース貸しなどの場合)。仲介者であるサービス業者が代行して対処してくれることは少ない。

「トケマッチ」のように直接借り手とのやり取りがない高額品では、やはり補償面を細かく確認することだろう。貸出先での破損や故障・紛失などへの対応、すり替え対策がされているか。必要になったときにすぐに手元に戻ってくるのか。これらをくどいほど確認し、少しでも心配な点があるなら利用しないほうがいい。今回は不労所得を得る目的で時計を貸し出したオーナーも少なくなかったようだが、お金を稼ぐにはより慎重にジャッジする必要があるだろう。うまい話には裏がある、というのは古今東西変わらぬ戒めなのだ。

松崎 のり子:消費経済ジャーナリスト

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