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近鉄特急の陽キャ「伊勢志摩ライナー」の持ち味 1994年登場、サロンカーがリゾート気分を演出

東洋経済オンライン / 2024年2月15日 6時30分

近鉄特急23000系「伊勢志摩ライナー」。主に大阪・京都・名古屋と三重県の賢島を結ぶ(記者撮影)

近畿日本鉄道の23000系「伊勢志摩ライナー」は、大阪・京都・名古屋と三重県のリゾート地、賢島を結ぶ特急車両だ。観光特急として明るく陽気なキャラクターではあるが、並み居る特急車両のなかではおとなしい存在なのかもしれない。

【写真80枚以上】近鉄特急の「陽キャ」、伊勢志摩ライナーを車両基地で独占取材。展望抜群のパノラマデッキや、一般席と同じ値段で利用できる豪華サロンカーとは?

近鉄特急の代表的車両といえば、名阪間のフラッグシップ「ひのとり」やその前任の「アーバンライナー」、豪華観光特急「しまかぜ」、2階建て「ビスタカー」などが思い浮かぶ。こうした主役級の顔ぶれがそろうなか、伊勢志摩ライナーの名脇役ぶりも見逃せない。

デビュー30周年の伊勢志摩ライナー

伊勢志摩ライナーは1994年3月15日、テーマパークなどの複合リゾート「志摩スペイン村」の開業を翌月に控えて営業運転を開始した。近鉄は2024年、デビュー30周年を盛り上げる記念企画を展開する。

6両編成で、黄色と赤色の車体カラーが3本ずつ、計6本在籍する。大阪・京都・名古屋方の先頭車両が「デラックスカー」、その隣が「サロンカー」で、残りの4両が「レギュラーカー」。カップルや家族連れなど旅行のスタイルに合わせて座席を選ぶことができる。

レギュラーの座席は通路を挟んで2人掛けが並ぶ4列の配置。一般的な近鉄特急と同様、乗車券と特急券が必要だ。デラックスの座席は1人掛けと2人掛けが並ぶ3列で、利用するには追加で特別車両料金がかかる。とはいっても、大阪・名古屋―賢島間の場合、デラックス料金420円をプラスするだけでゆったりとした乗り心地が味わえる。

「特別車両料金」不要の豪華サロンカー

伊勢志摩ライナーでいちばんのセールスポイントはサロンカー。ヨーロッパの鉄道のコンパートメントを思わせる対面式で、通路を挟んで4人用のサロン席、2人用のツイン席が並ぶ。前後のボックスとは座席背面の荷物収納スペースで仕切られる。

向かい合わせの座席の中央には天然木のテーブル。側面の大型窓は高さ約1.2m、幅1.7mあり、カーテンは電動のスイッチひとつで開閉する。サロン席は3~4人のグループ、ツイン席は2人連れでないと利用できないが、特別車両料金は不要。レギュラー席と同額で利用できる。

先頭部の外観デザインは、先輩格のアーバンライナーのようにスピード感ある傾斜のついた流線形。前面に大型曲面ガラスを採用した。乗務員室後ろにガラス張りの「パノラマデッキ」を設け、前方・後方の迫力ある景色が楽しめる仕掛けとなっている。

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