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「40歳超えた人の記憶力は伸びない」が誤解な訳 受験生も社会人も結果を出せない人の記憶術は的外れ

東洋経済オンライン / 2024年2月19日 12時30分

「自分は記憶力が悪い」と思っている人の多くは、記憶力が良い、悪いという以前に、事前の準備の仕方が間違っている可能性があります(写真:mits/PIXTA)

「もっと頭が良ければ、自分の人生も変わっていたのに」「もっと成績が良ければ、一流大学、一流企業に入れたのに」。あるいは、自分はもう遅いけど、「うちの子供が、もっと頭が良ければ、もっと上のランクの学校に入れるのに」と思うことはありませんか? 

そのために不可欠なのが「記憶力」。これは生まれつきなのか、それとも高めることができるのでしょうか。脳の仕組みを研究した精神科医の樺沢紫苑さんが、「記憶」と「学び」について20年以上の試行錯誤をわかりやすくノウハウとしてまとめた『記憶脳』から一部抜粋、再構成してお届けします。

成績が良くなり、試験に合格する

日本は、試験国家です。幼稚園、小学校の「お受験」に始まり、中学受験、高校受験、大学受験。就職試験に国家試験。さらに、社会人になっても資格試験、昇進試験がつきまといます。試験に合格するかどうかが一生を左右する、といっても過言ではないでしょう。

「一流の学校を卒業して、一流の会社に就職する」のが社会的な成功であると思い込まされている日本においては、「試験」を突破していくための「記憶力」が不可欠とされます。

日本においては、「学校の成績が良い人」=「頭が良い人」という認識です。さらに「頭の良い人」=「記憶力が良い人」です。頭の良さや記憶力は生まれつきのもの。自分は「生まれつき頭が悪い」から、どうしようもない。そんな固定観念に支配されている人がほとんどだと思いますが、それは完全に間違っています。

「自分は記憶力が悪い」「自分は頭が悪い」と思っている人の多くは、記憶力が良い、悪いという以前に、事前の準備の仕方が間違っている可能性があります。

記憶は、4つのステップで定着していきます。

「理解」「整理」「記憶」「反復」の4ステップです。

「記憶力が悪い人」「成績が悪い人」に限って、「記憶」の前の「理解」と「整理」のプロセスを軽視します。しかし、「理解」と「整理」、この2つの事前準備が、実は「記憶」以上に重要なのです。

人間の脳というのは、「理解」することによって、物事が忘れづらくなります。他の人に説明できる程度に理解しておけば、長く記憶にとどめておくことができるでしょう。

また、「整理」され、何か他の物事に関連づけられると、記憶に残りやすくなります。似たような情報・知識を分類・整理する。記憶は「関連」を好みますので、「図」や「表」にまとめるだけでも、記憶が猛烈に促進されます。

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