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レオス藤野英人が語る"大化けする企業の共通点" 「中小型株が日本市場を引っ張る時代が来る」

東洋経済オンライン / 2024年2月19日 7時20分

藤野英人(ふじの・ひでと)/投資家、レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長CEO&CIO。1966年富山県生まれ。早稲田大学卒業。国内・外資大手投資運用会社でファンドマネジャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークスを創業し、現職(撮影:尾形文繁)

ビジネスモデルを紹介する本や記事は数あれど、体系的に分析した事例はほとんどない。

『週刊東洋経済』2月24日 特大号の特集は「もうけの仕組み 2024年版」だ。四季報記者がユニークなビジネスモデルの会社を解説するとともに、上場企業400社を独自分析した。

投資のプロはビジネスモデルにどう着目し、伸びる銘柄を探すのか。国内株を中心としたアクティブファンド「ひふみ投信」を運用するレオス・キャピタルワークスの藤野英人社長に聞いた。

【写真】レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長

──投資先を決める際、どのような視点を重視しますか。

まず意識することはTAM(全体の市場規模)の大きさだ。

メダカの子は大きくなってもメダカにしかならないが、クジラの子は将来大きくなる。メダカの子だと思っていた会社が、実はイルカの子だったということもある。そのようにTAMが大きく、将来大きくなる企業を探すことが中小型株投資の魅力といえる。

ただ、クジラの子ばかり釣ろうとする投資家は、実はあまりいい結果を残せなかったりもする。メダカでなくイルカになりそうな会社をこつこつ探している人が、結果的にクジラをつかんだりする。

「化ける銘柄」の特徴

──そのように「化ける銘柄」には、どんな特徴があるのでしょうか。

優れた経営者がいることだ。例えば、われわれが投資をして、メダカのようだった子がクジラになった会社にSHIFT(シフト)がある。

もともとはソフトウェアのバグを発見するテスト会社で、TAMは小さかった。ところが、その後次々と事業領域を拡張し、先端的SIer(システム開発会社)の地位を確立していった。

SHIFTの経営者は、いろいろな人を巻き込む能力が高く、経営者としてビジョンがあることに加え、「商魂」を持っている。

「商魂」をわかりやすく言うと、ラーメン屋を経営できるような能力だ。

ラーメン屋の店主には商品企画や値付け、人の採用などさまざまな能力が要求される。それは企業経営者の仕事と同様だ。資金調達して、企画や仕入れを行ったうえで製品・サービスを組み立てる。販売で得た資金を広告やマーケティングに回したり、再投資したりする。そうしたビジネスパッケージこそが経営者の仕事なのだ。

そういう意味では、ラーメン屋の店主が必ず大企業の社長になれるとはいえないが、大企業の社長であれば、ラーメン屋もうまく経営できるとは思う。

「変化率」が重要

──そうした経営者をどうやって見つけているのですか。

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