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部下を毎日褒め続けた上司が受けた残念な評価 部下を褒める「ちょうどよいバランス」とは?

東洋経済オンライン / 2024年2月21日 7時50分

もちろん「褒めたほうがいいか?」と部下本人に聞いたら、誰だって

「褒めてほしい」

「褒められたほうが、成長できると思います」

と答えるに決まっている。しかしどんなに時代が変わろうが、相手がZ世代の若者だろうが、それを証明するのは結果しかない。

「研修講師が褒めろと言うから、褒めたのに」

「本人が褒められたほうが伸びると言うから、積極的に褒めただけだ」

と言い訳してもしょうがない。結果として成長しないどころか、関係が悪くなったのなら失敗だ。

「褒める」ことで部下との関係を悪くする原因

それでは、どのように関係が悪くなったのだろう? 多いケースは「3つの不」を抱かれることだ。その3つとは、

(1)不安

(2)不満

(3)不信

である。

人を褒めるときは、もちろん「発生型」でやる。挨拶や声掛けは計画的にできるが、叱るのも、褒めるのも、計画してできるものではない。

たとえば、ハンバーガー屋に入店して、自分が頼んでもいないのに、キャンペーンで売り出し中のチーズバーガーを提供されたらどうなるか?

「私が頼んだのはフィッシュバーガーです」

と指摘しても、

「キャンペーン中なので、チーズバーガーをどうぞ」

と言われたら、誰だって混乱する。話が通じないから不安になるだろう。そして不満を覚え、最終的には不信感を募らせるはずだ。

「もうこの店には来たくない」

「友達にも言おう」

このハンバーガー屋さんの評判は、ドンドン落ちていくに違いない。部下を褒めるときもそうだ。

「よし! 毎日部下を褒めるぞ!」

といって、キャンペーンのように部下を褒めてはいけない。褒められるようなことをしてもいないのに褒められたら、誰だって気持ちが悪いと受け止める。

何をしたら褒められ、何をしても褒められないのか。その基準がわからなくなるからだ。

結局、先述のマネジャーは毎日部下を褒めたことで、部下から不信感を抱かれるようになった。このマネジャーだけではない。他にも自分視点で部下を褒め続けた上司は、気持ち悪がられ、評価を落とした。

褒めるときは「イフゼンルール」で

もちろん褒めることは、いいことだ。しかし「設定型」で部下を褒めるのではなく「発生型」ですべきだ。

部下育成のために意識して褒めることを、私は「ホメジメント」と呼んでいる。「褒める」と「マネジメント」をくっつけた造語だ。

意識しないと、部下を褒めることができないマネジャーは、この「ホメジメント」を実践するといい。やり方は簡単だ。

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