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懸命に働く人に教えたい「社畜化」せず生き抜く術 経済評論家・山崎元が指南する「これからの働き方」

東洋経済オンライン / 2024年2月22日 11時10分

会社の奴隷のような働き方をさけるためにやるべきこととは?(写真:y.uemura/PIXTA)

経済や金融に関する数多くの書籍を執筆し、ビジネスパーソンからの絶大な支持を受けていた経済評論家の山崎元さんが今年1月に65歳の若さで亡くなった。その山崎さんは医師からの「余命宣告」を機に、大学に合格した息子に宛てて1通の手紙を書いていたという。山崎さんがわが子に伝えたかった「これからのビジネスパーソン」のあり方とは、いったいどんなものだったのだろうか。

闘病中に山崎さんが書き下ろした『経済評論家の父から息子への手紙』から、一部を抜粋・編集して紹介します。

株式投資の正確な意味を知る

株式に投資することの意味をあらためて考えてみよう。

【図で解説】資本家をカモにする「労働者タイプB」とは?

・株式投資はなぜ儲かると期待できるのか?

・株式投資で儲けるためには経済成長が必要なのか?

・株式投資の儲けは誰が供給してくれるのか?

・株式投資は必ず儲かるものなのか?

・株式投資家は今後何に注意するといいのか?

・株式と上手く関わって働くための目の付けどころはどこか?

といったことについて深く理解しておくことは世の中の理解としても有益だ。株式投資の目的を一言にまとめると、「リスクプレミアムのコレクション」だ。意味を理解して覚えておけ。

まず、「会社」とは何か。会社とは「人がお互いを利用するために作るもの」だという定義が父(山崎元)は気に入っている。

実業家の堀江貴文氏が若いころに『稼ぐが勝ち』という著作の中で述べていたものだと記憶するが、たとえば、経営者は社員を利用するが、社員も会社がなければ仕事にありつけないのだとすると、会社や経営者を利用している。技術者、工場労働者、営業担当者、経理財務担当者、など会社のメンバーたちが相互に他人を利用していることは言うまでもない。

では、経済とは何かというと、主に生産と消費だが、「生産」は、「資本」と「労働」によって行われている。生産は必ずしも会社だけが行うものではないが、以下、会社が行う生産を考える。

資本とは、ビジネスの元手となる財産の総称だが、工場などの生産設備だったり、原材料や賃金を支払うための原資だったり、さまざまな形で存在している(図1)。

●図1

※外部配信先では図を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

資本とは雑多な財産に貼られたラベルに過ぎない

生産は資本と労働によって行われる。一般論として反対はなさそうだ。では、「資本」の具体的な中身は何なのか。

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