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人事が知らないとマズい「採用」より大切な仕事 採用の背景にある「人員計画」の策定の方法

東洋経済オンライン / 2024年2月26日 19時0分

③ 人員計画

要員計画の後は、いよいよ「人員計画」です。定員計画や要員計画を含めた総称として「人員計画」と呼ばれることもありますが、この場合の人員計画とは、要員計画に対して実際の人材の配置を決めること。誰をどこに置くか、です。具体的な人物を想定して、メンバーの名前を入れていきます。異動希望や退職予定、育児休業の予定、契約の満了など、個別の事情も考慮することや、それらに対しての対応も必要となります。

④ 異動計画

人員計画を立てたら、欠員・余剰に対してそれぞれどのような手を打つのか、まずは社内異動で対応できるのかを検討します。それでも人が足りない場合に必要となるのが「採用計画」です。また、要員計画より実際の人員数が多ければ、「代謝計画」となります。人員削減を想定することになります。

⑤ 採用計画

採用計画は、要員計画と人員計画の差異を埋める施策です。人員計画を立てた結果、要員計画で決めた配置の人員が埋まらない。社内異動でも対応できない。そういう場合に、外部から採用するのか、派遣社員を採るのかなどを決めていきます。

このようにして人件費予算を決めたうえで、「どの部署にどういう人を入れるのか」「何人必要なのか」といった議論から始まり、人員計画を作った結果、「人が足りない」となった場合に「それは他の部署から異動させられないのか」「派遣や業務委託じゃダメなのか」といった話し合いを踏まえたうえで、最終的に「採用」となるわけです。

人事担当者になる人は、こうした採用の背景を知っておかなくてはいけません。「いい人が来たから採用しましょう」という簡単な話ではないので、定員計画→要員計画→人員計画→異動計画→採用計画、この一連の流れは極めて重要な職務となります。

採用は、要員計画と人員計画の差異を埋める施策

定員計画、要員計画、人員計画、異動計画、採用計画、これらの計画を作るのは容易ではありません。定員計画で人件費予算を決めるときには、各部門別にヒアリングを行い、現在の人員状況を把握し、来期に向けて増員が必要なのか、減員できるのかを確認していく必要があります。これは当然「聞くだけ」では済みません。

現場は「人が足りない」と言うでしょうし、経営は「人を減らせ」と言ったりします。両者の要望に挟まれながら、調整と交渉を繰り返していきます。そうして「定員計画」や「要員計画」を立て、「人員計画」で実際に人員を配置していくわけですが、ここでも多くの要望に対する調整や交渉、ときには粘り強い説得も必要になります。

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