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説明が「ウケる人」と「ウケない人」決定的な違い 「よい説明」は"聞き手を知る"ことから始める

東洋経済オンライン / 2024年2月27日 15時0分

たとえば、職場や地域で行われる防災講話や特定の地域で配布される自治体広報誌。ここでは「大地震に備えましょう」という一般論の説明に終始するのではなく、災害が起こったら職場や聞き手が住む地域が具体的にどのようなリスクにさらされてしまうのか。なぜ、そのようなリスクが起こってしまうのか。地盤や水路の位置まで踏み込み説明します。さらに、それに合わせた避難訓練を行ったり、防災グッズを用意するヒントまで伝えることができるならば、そのネタは聞き手にとって大きな価値になるはずなのです。

視点③価値観──どう思っているのか?

続いて、視点③「価値観」についてお話しします。話に面白みを感じてくれるかどうかは、そもそもの聞き手の価値観やそのときの心情で決まることが多々あります。

視点①「現在地」でお話ししたように、聞き手がどれくらいの情報量を持っているか、あるいはどれくらいの理解度なのかを知ることはもちろん重要です。

ただ、それ以上に大切なのが、そもそも話の内容を肯定的に捉えているのか、あるいは否定的に捉えているのか。何を良しとして何を悪しとしているのか。こうした聞き手の「価値観」を知ることです。

社外の取引先の初対面の相手や、社内でもよく知らない他部署の人、上層部の人に対しては、これをどこまで知ることができていたかで説明の成功確率は大きく変わります。

もちろん、価値観といっても理念やビジョンなどのたいそうなものでなくても構いません。その人の本音や本心、抱きやすい感情で十分です。

たとえば、上司と部下、先輩と後輩。このような関係でも、相手の価値観までは知らないことがよくあります。普段から相手がどのような話題に興味・関心を示すのか、どのようなことに時間やお金を使っているかなどを観察しておきます。業務時間外の休憩時間や食事会のときなどは、特にその言動に注目するといいでしょう。

相手がある事象にどんな印象を持っているのか、それを探るために有効な観察ポイントがあります。それは、こちらが言葉を投げかけたときの聞き手の表情です。

たとえば、「説明」という言葉を発したときに、眉間にしわを寄せたり、口がへの字になったりする人は、基本的には「説明」に対して後ろ向きの印象を持っています。「自分にはできない」「難しい」「人は論理だけでは動かないよ」と考えている証拠です。

最後に。常に聞き手に関心を持つよう意識してください。話し手が、聞き手に対してどれだけ興味・関心を持つことができるか。この大きさが、聞き手のプロファイリングの成否を決めるといっても過言ではありません。

犬塚 壮志:教育コンテンツプロデューサー/株式会社士教育代表取締役

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