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部品会社が「キャンピングカー」に参入する真意 サスペンションだけじゃなく車体販売も目論む

東洋経済オンライン / 2024年2月27日 11時50分

カヤバの「キャンピングカーコンセプト2024 TASバージョン」(筆者撮影)

近年のアウトドアブームも追い風となり、成長を続けるキャンピングカー業界。近年は、異業種からの参入も目立っているが、自動車やオートバイのサスペンションなどの製造を手がける部品メーカー「カヤバ(KYB)」も、そんな企業のひとつだ。同社は、現在、イタリアのフィアットが製造する商用バン「デュカト(DUCATO)」をベースにしたキャンピングカー専用のサスペンションを開発中。それに加え、キャンピングカー本体の製造も計画しており、2025年度の発売を目指しているという。

【外観や内装を写真で見る】カヤバが東京オートサロン2024に出展した新作キャンピングカー

従来にない新しいキャンピングカー作りを目指す

そんなカヤバが世界的なカスタマイズカー展示会「東京オートサロン2024(2024年1月12~14日・幕張メッセ)」に、最新のコンセプトカーを出展した。展示車は、デュカト・ベースのキャンピングカー。創業88年以上の歴史を持つ同社が、長年培った足まわりに関する技術力を注入した開発中のサスペンションを搭載し、従来にない新しいキャンピングカー作りを目指しているという。

ここでは、カヤバが手がけている新型サスペンションの概要をはじめ、将来的にどういったキャンピングカーをリリース予定なのかなど、老舗部品メーカーの新たな挑戦について紹介する。

カヤバは、前述のとおり、創業88年以上の歴史を持つ老舗企業だ。自動車や2輪車向けの油圧部品はもとより、鉄道用のブレーキやダンパー、航空機用のアクチュエーター、コンクリートミキサー車などの特装車両など、幅広い製品を展開する油圧機器の総合メーカーとして知られている。

カヤバが展示したキャンピングカーの詳細

そんなカヤバが今回展示したのが、「キャンピングカーコンセプト2024 TASバージョン」。フィアットのデュカトをベースに、室内に常設のベッドやダイネット、キッチンなどを備えた本格的なキャンピングカーだ。LED照明を備えたウッド張りの天井は高級感もあり、電子レンジや冷蔵庫といった家電製品も採用することで、快適な車中泊を楽しめることがうかがえる。

そんなコンセプトカーに採用されているのが、カヤバが開発中のサスペンションだ。前後の足まわりに装備した新型モデルは、ぱっと見は一般的なサスペンションと同じ。だが、構成部品のショックアブソーバーやコイルスプリングなどには、走行中に軽快なハンドリングを味わえる専用チューニングが施されているという。

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