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部下の「わかりました」はなぜ信用できないのか イメージの「解像度」を上げる3つのフレーズ

東洋経済オンライン / 2024年2月28日 6時50分

勘違いや行き違いが起きる原因のひとつは、説明する側と相手との間で“イメージの共有”ができていないことにあります(写真:Fast&Slow/PIXTA)

こちらはきちんと説明しているはずなのに、なぜか部下がミスばかりする――。勘違いや行き違いが起きる原因のひとつは、説明する側と相手との間で“イメージの共有”ができていないことにあります。本稿では、『賢い人のとにかく伝わる説明100式』より、一部抜粋・再構成のうえ、イメージの「解像度」を上げるための3つのフレーズやわかりにくさを排除する話し方についてご紹介します。

「伝えたこと」と「受け取ったこと」は本当に同じか?

「伝わる」の第一歩はなんだと思いますか。「伝わる」の第一歩は、自分の伝えたことと相手が受け取ったことのイメージが共有できていることです。もしも相手の頭の中に具体的なイメージが浮かんでいなかったり、自分とは違うイメージを抱いていたりしたら、勘違いや行き違いを引き起こす可能性が高くなります。

私が中国で仕事をしていたときのことです。私は部下に配管の改造工事を指示し、「なぜ改造するのか」「どう改造するのか」などについて、説明しました。

部下に任せてから数カ月後、「配管工事が完了した」と報告を受けた私は、早速現場を確認しにいきました。ところが、工事のあと、開けておくべきバルブが閉まっていたのです。

このとき「バルブを開けておかないと完了とは言えないよ」と注意をしたのですが、「完了」というゴールのイメージが私と部下との間で共有できていなかったことに気づきました。

部下にとっての「完了」は「新しい配管がつながること」でした。でも、私にとっての「完了」は「新しい配管がつながってバルブを開けた状態になっていること」だったのです。

まさに「自分の常識」が通用しない世界に出て、初めて私は「イメージを共有できたかどうか確認すること」の大切さに気づきました。部下に改造工事の説明をしたとき、私は一通り説明し終えると、「OK?」と聞いただけでした。

部下に「何をしたらいいか、あなたの言葉で説明してみて」と言って確認しておけば、部下も私も気持ちよく仕事を終えられたと思います。

説明するときに大事なのは、相手の頭の中に具体的なイメージが浮かぶように言葉を選ぶことです。そして、説明を終えたら、相手がイメージした内容を相手の言葉で話してもらうようにしましょう。そうすれば、勘違いや行き違いを防ぐことができます。

イメージの「解像度」を上げるフレーズ①

勘違いや行き違いが起きる原因の1つは、説明する側と相手との間で「イメージの共有」ができていないことにあります。でも、説明し終えたあと、「わかった?」と相手に確認すると、「わかった」と返事がくることがあります。そういうとき、相手は「具体的にイメージできていないのに、わかったつもり」になっています。

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