埼玉大学「2年前と全く同じ問題を出題」の衝撃 どんな内容だったか、同じ問題出した意図とは
東洋経済オンライン / 2024年2月28日 7時50分
2024年2月25日と26日に、国公立大学の入試(前期日程)が実施されました。今年も多くの大学でさまざまな問題が出題され、例年の傾向どおりの大学もあれば、出題傾向に変化があった大学もありました。
そんな中で、今年の入試問題の中で、驚きの問題が出題されました。埼玉大学の入試問題で、なんと2022年度とまったく同じ問題が出題されたのです。
英語の第3問・自由英作文の問題なのですが、問題文が2022年度と一言一句まったく同じなのです。
会場で受けた受験生も戸惑った
試験会場で解いていたという受験生は「まさかと思って、自分の問題文だけ2年前のプリントの残りが出されたんじゃないかと心配だった」と話していました。
いったいなぜ、埼玉大学は「まったく同じ問題」を出題したのでしょうか?本記事では、この問題と「大学入試の問題」について考察していこうと思います。
まず、問題文はこちらになります。
※外部配信先では画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください
問題を日本語にすると「政府は宇宙の探索(例えば、月や他の惑星への旅行など)にできるだけ多くの資金をかけるべきだと考える人がいます。これに対し、政府はこのお金を地球上での基本的なニーズのために使うべきだと考える人もいます。あなたはこれらの2つの意見のうちどちらに賛成ですか?答えを裏付ける具体的な理由と詳細を使用して答えてください。」になります。
問題文の英語自体はそこまで難しくありませんが、大変なのはこれについて「英語で答えること」だと言えます。120〜150字というかなり長めの自由英作文の問題ということで、なかなか難しいですね。
さて、この「宇宙探索について」の意見を求める問題は、埼玉大学に限らず、多くの大学入試で似たような問題が出題されています。
知識量で太刀打ちできない良問
2012年の早稲田大学の政治経済学部でも、「次の文章を読んで、賛成か反対かを、最低でも2つ以上の理由と併せて英語で答えなさい。『Space exploration is a waste of money.』」というような問題が出題されています。大学入試において、「宇宙探索にお金をかけるべきか否か」についてはよく出題されていると言えるのです。
その理由としては、宇宙探索に関しては「反論」を作るのが難しいからだと言えます。この問題は、知識量で対応できない良問なのです。
この記事に関連するニュース
-
進む受験生の二極化「最近の2番手層は薄い」 河合塾校舎長に聞く伸びしろの見つけ方
産経ニュース / 2024年7月5日 8時0分
-
東大合格者語る「過去問は後回し」超キケンな訳 受験や資格試験でも効率性を考えて勉強を
東洋経済オンライン / 2024年7月1日 14時0分
-
東大生語る「長い入試問題ほど簡単」腑に落ちる訳 文章が長いから難しいのか?整理して考える
東洋経済オンライン / 2024年6月25日 12時30分
-
算数レベルのミス続発「伝説の東大入試」がこれだ 「小学校で習う割合」は東大受験生でも間違える
東洋経済オンライン / 2024年6月22日 11時30分
-
東大合格者語る「答え見て解く」と成績上昇のなぜ 社会人でも超役立つ「コスパ重視」の勉強法
東洋経済オンライン / 2024年6月10日 11時0分
ランキング
-
1「楽天ブラックカード」これまで招待のみだったが、申込受付を開始 特典は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月5日 13時7分
-
2知っていたらもっと早く仕事を変えたのに…65歳以上も働き続けることで減額されてしまう「年金の落とし穴」
プレジデントオンライン / 2024年7月5日 9時15分
-
3愛・地球博から約20年“夢の道路の続き”ついに動く 「名古屋瀬戸道路の“側道”」東名の南側へ
乗りものニュース / 2024年7月6日 8時12分
-
4株高なのに円安の恩恵が広がらないのはなぜか 岸田政権の大きな政策ミスを教訓にできるか
東洋経済オンライン / 2024年7月6日 9時0分
-
5ソニーが録画用ブルーレイディスク生産終了へ、光ディスクの記録メディアから完全撤退「市場が縮小」
読売新聞 / 2024年7月5日 18時12分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください