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「SHOGUN 将軍」真田広之が「ようやく」と語る事情 「ラスト サムライ」出演以降、秘めていた思い

東洋経済オンライン / 2024年2月28日 13時20分

「日本で学んできたこと、『ラスト サムライ』以来、思ってきたことをすべて注ぎ込んだ。異文化の映画を作るときは、本物を作らなければいけない。金儲けだけが目的ではない、すべてが本物で、カメラの前にあるものはすべてが本質的なものでなければならない、という気持ちを込めた」

「その意味で、世界のサムライ作品の、いや日本でのサムライ作品の作り方でさえ変えていきたい」と意気込みを示す。

舞台は1600年代、「天下分け目の戦い」の兆しが立ち込めていた日本。戦国最強の武将、吉井虎永(真田広之)が窮地に陥る最中、遭難船の英国人航海士ジョン・ブラックソーン(後の按針、コズモ・ジャーヴィス)が虎永の領地へ漂着し、交流が始まる。

ニューヨークのイベントで公開された1、2話では、一瞬でも気を抜けば命を取られかねない陰謀と策略の日々が描かれていた。徳川家康や石田三成など歴史上の人物を想起させる、将軍の座を懸けて、武士の伝統を守りつつも新たな挑戦に命を賭けていく戦国ドラマだ。

ブラックソーンを演じるのはミュージシャンとしても知られるコズモ・ジャーヴィス。さらに通訳の戸田鞠子を演じるのは『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』に出演するなど、ハリウッドで活躍する俳優アンナ・サワイ。抑えの利いた演技ながらも、英語を使いこなし、真田は「鞠子の役は、地球上で彼女にしかできない」と上映後の質疑応答で発言。サワイが思わず涙ぐむ場面もあったほど重要な役回りだ。

「本物感」を追求するために細部にもこだわり

質疑応答では、「本物感」を保つためにいかに製作陣が苦労したかも語られた。真田がモニターをのぞいて、「それは中心にあってはならない」と小道具の位置をずらしたり、ロケ地で日本には生えていない蔦を取り除いたりしたという。

その本物感は、視聴者にも伝わっているようだ。ニューヨーク・タイムズ紙は「時代劇の衣装や立ち居振る舞いの細部を吟味するのにも多大な努力が払われたと言われている。日本でさえ、その違いがわかる視聴者はほとんどいないだろうが、画面に映し出されたものは、私たち以外には確かに信頼できるものに見える」と書いている。

日本育ちで国際政治学者でもあるジョシュア・ウォーカー・ジャパン・ソサエティー理事長は、上映を見てこう語った。

「作品の表現は、本物で正確であり、アメリカの視聴者やエンタテインメント業界は、同作品に注目すると思う。小説やかつてのテレビドラマでの『SHOGUN』を見た世代から、新しいパワフルな製作陣が作り出した今回の作品が、新しい世代にどう訴えかけていくのか見るのが楽しみだ。そして、真田広之はまさに将軍、日本とアメリカの大切な人物として浮き彫りになったと思う」

津山 恵子:ジャーナリスト

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