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若者が「辞める」と言いだすダメ上司4つの特徴 肩書は「上司」思考は「部下」の厳しい現実

東洋経済オンライン / 2024年2月29日 6時50分

もちろん部下のことは気にかけている。組織の目標達成にも意識を向けている。しかし、常に焦点を合わせられるほど余裕のあるマネジャーは少ない。

この感覚は、実のところ部下と似通っている。

目先の仕事や将来のキャリアについて思いを馳せること。自己成長について考えること。自分の結婚や子育てについて悩むこと。目先のことでいっぱいいっぱいになっている状態は、上司や部下も同じなのだ。

だから、多くのマネジャーは定期的に立ち止まらないと、組織全体を俯瞰できない。長い時間軸で考えることができない。

上司も部下と同じ。

「いま、ここ、わたし」

に焦点を合わせてしまっている。だから、視座がいつも低いのだ。

部下にかまう余裕がない

2つ目の「(2)受け身」は、どういうことか?

この特徴は「(1)低い視座」と強く連動している。視座が低く、視野が狭くなっているため、周りがよく見えなくなっているのだ。

プロ野球の監督のように、試合に勝つためにどうするかを、選手全員を洞察しているか。スタメンのみならず、ベンチ入りした選手も含めて、気を配っているか、というと、なかなか難しい。

だから、ついつい

「何かあれば、いつでも相談して」

と部下に言ってしまうのである。上司は監督でもなく、コーチでもない。上司も同じように選手で、自分の成績を上げるのに必死だ。いちいち他の選手の状態をチェックして声をかける余裕がない。

だから受け身になってしまう。なぜ上司が部下に対して、

「もっと主体的になって」「当事者意識を持てよ」

と繰り返し言うのか。それは、自分のことで精いっぱいで、かまっている余裕がないからだ。

このように、上司も部下も「受け身」であるから、いっこうに埒が明かない。「指示待ち部下」と「相談待ち上司」の組み合わせだと、双方が不信感を募らせるばかりだ。

部下の成長よりも、部下と揉めないことを選ぶ

3つ目の「(3)今を優先」も、「(1)低い視座」と強い関係がある。

視座が低いから、

「将来の大きな報酬よりも、目先の小さな報酬」

を優先してしまう。経験の浅い部下なら、そのような思考に陥ることも多いだろう。だから上司は憎まれ役を演じる。

「今が苦しくてもやり切りなさい。そうすることで、君の未来につながるんだから」

このように、言いづらいことも部下に伝え、指導するものだ。これは子どもへの躾と同じである。

しかし、

「いま、ここ、わたし」

に焦点を合わせてしまう上司は、部下との衝突や軋轢を避けようとする。憎まれ役を演じられないのだ。

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