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飼い犬に「狂犬病ワクチン」、日本でどこまで必要か 海外渡航前に知っておきたい"人間のワクチン"

東洋経済オンライン / 2024年3月1日 10時30分

イギリス政府は国別の狂犬病感染リスクを公表している。日本人が旅行や仕事で訪れる近隣の東アジアや東南アジアの国々は、ほとんどがハイリスクだ。そのため、海外渡航前に事前にワクチンを打っていく曝露前予防(PrEP : Pre Exposure Prophylaxis)を考えてもいい。1週間間隔で2回ワクチン接種を受けるのが標準的な方法だ。2年おきの追加接種で免疫は高く維持できる。

PrEPを受けておくメリットは、動物にかまれた後の対処が楽だからだ。破傷風ワクチンは変わらないが、狂犬病ワクチンは当日と3日後の2回を追加すればいい。

狂犬病ワクチンはどこで接種できるのか?

現在、グラクソ・スミスクライン社のみが日本国内で狂犬病ワクチンを販売している。取り扱いがあるかは医療機関のホームページなどで確認するしかない。トラベルクリニックを謳っている、渡航者向けのワクチン接種を提供している医療機関であれば在庫している可能性が高い。

渡航前のPrEP接種は自費となり、接種費用は医療機関ごとに異なる。海外赴任者では、赴任中の感染症を防ぐため、企業が費用を負担してワクチン接種を受けさせるケースが多い。1カ月を超える出張で、辺境の地に行かれる方は渡航前の接種を考えてもいいだろう。

海外で動物にかまれて受けたPEPは、日本帰国後の接種継続には健康保険が適用される。年齢によって1割〜3割負担となり、費用はさほどかからない。ただし現地で接種した分は償還されない。海外旅行傷害保険がクレジットカードに付帯している場合があり、現地での接種費用に、日本でも自費で接種を受けて、まとめて保険会社に請求することをお勧めする。

久住 英二:内科医・血液専門医

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