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齋藤飛鳥が語る「ヒーロー」は意外な人物だった 乃木坂46を卒業して、生活はどう変わったのか

東洋経済オンライン / 2024年3月3日 13時0分

そんな齋藤の姿勢には共演者からの賛辞も寄せられた。映画の完成披露イベントにて佐々木蔵之介は、「彼女は本当に頑張って見事な刑事役を演じていました。飛鳥ちゃんの演技を観て泣いていた」と、その演技力を高く評価した。

齋藤はアイドル時代からダンスやドラム演奏など多彩な表現力で広く知られている。表現者として何を大切にしているのか尋ねた時、彼女は独自の視点を語ってくれた。

プレッシャーが大きいときこそ、自信を持って臨む

「正直に言うと、自分が表現者であると意識することはめったにありません。ダンスは単純に好きでやっているだけで、自分が特別うまいとは思っていません。お芝居に関しても同様で、現場での楽しみはあるものの、蔵之介さんや木村多江さんなど皆さんの演技には感動しますが、自分自身についてはつねに未熟だと感じています。

それでも、ダンスや演技をするときは、『自分には早いかもしれない』と思いながらも、自信があるように振る舞い、前向きに取り組んでいます。もともと自信を持つのは苦手でしたが、自信があるように見せることを心がけてきました。自信があるふりをすることで、徐々に『自分にもできるかもしれない』と信じられるようになりました。特に、プレッシャーが大きいときほど、自信を持って挑むことの大切さを実感しています」

『マイホームヒーロー』は、アイドル卒業後初の撮影として彼女にとって重要な転機となった。新しい役割に3カ月間挑戦し、その道のりは容易ではなかったが、共演者やスタッフの温かい支援が彼女を支えた。

「力みすぎることなく、自然体で挑戦できたのは、皆さんのおかげです。女優というよりも人としていろんなモノを見つけたり吸収することができたので多少は成長した数カ月になったのではないかなと思います。アイドルを卒業してから初めて参加した作品で、乃木坂の事を意識せずに一人でやっている感じが初めてだったので、今改めてそういう目で見られるんだと思うとちょっとドキドキします(笑)。そんな心情で挑んだ大事な作品になりました。グループじゃない私を起用していただいたのはありがたく、貴重な卒業後第1作だったなと思います」

齋藤飛鳥が語る真のヒーローとは?

映画『マイホームヒーロー』にちなみ、彼女が尊敬するヒーローについて尋ねると、迷うことなく「お母さん」と答えた。

「私の母はミャンマー人で、父は日本人です。母は非常に明るく、人懐っこい性格で、すぐに人々を引き寄せ、周囲を明るくする力があります。私にはない特質なので、本当に素晴らしいと思います。しかし、尊敬する最大の理由は、母が外国から日本にやってきて、まったく新しい環境で働き、私を育て上げたことです。想像以上に孤独だったでしょうが、一生懸命に私を支えてくれました。私が乃木坂に加入するという幸運に恵まれたときも、ずっと支え続けてくれました。愛情深く、どんなときも素晴らしい人です。母は私にとって、どこをとっても本当のマイヒーローです」

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