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個人情報5ドルで売買、「ダークウェブ」驚きの実態 サイバー犯罪のインフラにもなるネットワーク

東洋経済オンライン / 2024年3月7日 8時0分

ディープウェブにアクセスするには、ChromeやEdgeといった標準的なブラウザが利用できるものの、会社や学校のアカウント、SNSなど特定サービスのアカウントが必要になる。アカウント情報による認証を経てサイトやシステムにアクセスする形だ。

一方、ダークウェブにアクセスするには、専用の特殊ブラウザや接続方式、高度な認証が必要になる。専用ブラウザとは、「Tor(トーア:Transmission Control Protocol)」「I2P(Invisible Internet Project)」などの匿名で閲覧できるネットワークを使う。

見た目は普通のブラウザだが、接続先までのネットワーク経路を複雑にして、追跡や逆探知を困難にする機能が備わっている。

ちなみに、Torのような専用ブラウザは、それ自体は合法であり一般の人でも入手、インストールすることが可能だ。もちろん、Torから企業ホームページやサービスサイトなどのサーフェスウェブへのアクセスもできる。

サーフェスウェブとディープウェブの区別は、検索エンジンのデータベースに登録(インデックス)されているか否かが基準になる。一方、ディープウェブとダークウェブの境界は、技術的にあいまいな部分がある。ダークウェブは、ディープウェブの一部だからだ。

アクセス方法や認証方法の違いで区別することはできるが、会社の内部システムにログインするのと、ダークウェブのコミュニティに参加(ログイン)する手順に大きな違いはなく、技術的な違いも少ない。

では、目的や利用法で区別することは可能か。犯罪に関する情報がやり取りされているものの、犯罪者のためのネットワークかというとそうでもない。

ダークウェブ上のアンダーグラウンド情報とは

確かに、ダークウェブ上には、マルウェアや麻薬などを販売するECサイトや、ハッキング情報、犯罪情報を交換するSNSのようなコミュニティサイト、ファイル交換サービス、最近ではランサムウェアサービスサイトなどが存在する。

実際にアンダーグラウンドのECサイトにアクセスしてみると、クレジットカード情報、マルウェア、麻薬などジャンルごとに無数の業者が出店しているのがわかる。

中には、DDoS(ディードス)攻撃のトラフィック量を示して攻撃の請負をする業者もいる。DDoS攻撃とは、複数のコンピューターからウェブサイトやサーバに大量のデータを送付して負荷をかけるサイバー攻撃の1つだ。海外では、ライバルのゲームサイトやサービスに対してDDoS攻撃を仕掛ける事例はそれほど珍しくない。

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