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スシロー、なか卯、ファミマ相手の「非正規春闘」 昨年はABCマートに「1人ストで5000人の賃上げ」

東洋経済オンライン / 2024年3月7日 8時0分

インフレだけを理由に非正規春闘に加わる人は、実はそれほど多くありません。賃金が仕事に見合っていないことを不当だと感じているところに、インフレが拍車をかけたのです。

──人手不足の中、より賃金の高い職場に移る手もあるのでは。

もちろん転職している人はたくさんいます。労働組合に入って賃上げを求める人数より多いでしょう。でも、その力は全体の賃上げにつながっていません。むしろ問うべきは「人手不足なのになぜ賃金は上がらないのか」でしょう。

人手不足だけでは賃上げにつながらない

経営者が自ら賃上げを決断することはなかなかない。賃金を上げれば人が集まりますが、賃金はコストです。

とくに非正規雇用が多いのは、コストに占める人件費率の高いサービス業で、賃上げはダイレクトに経営に響きます。大抵は他社も上げるので人を集める効果が続かず、コストが増えただけとなります。

だから今、サービス業では人手不足の影響を現場にシワ寄せしています。「働く人間は何とか現場を回そうとするものだ」と経営者はわかっています。

賃上げを要求され、上げなければまずいとなって初めて踏み切る。1社が上げると、ほかも上げざるをえません。1つの賃上げが業界や地域で波及する。春闘ってそういうものだと思います。

労働組合が要求しなければ、需給が均衡するように価格(賃金)が調整されるという市場メカニズムも働かないのです。

黒崎 亜弓:東洋経済 記者

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