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見のがし配信「TVer」の明るい話題が飛び交う事情 ネット上が連日"TVer推し"になったシビアな背景

東洋経済オンライン / 2024年3月9日 12時0分

そんな民放各局のテレビマンたちにとってTVerの配信再生数やお気に入り数は名誉回復する絶好のチャンス。各番組のスタッフは「初回200万回過去最速で記録」「累計1000万回突破」「お気に入り数100万超」などのリリースを積極的に発信しています。

2010年代に落ちた名誉回復の好機

多くのネットメディアにとってPVを稼ぐうえで酷評などのネガティブな内容はセオリーの1つであり、だからこそ2010年代は低視聴率を酷評する記事が量産されていました。しかし、このところ低視聴率を酷評した記事は減り、その代わりに配信再生数に関わるものが増えています。

これは世間の人々から「視聴率を扱ったものは典型的なコタツ記事であること」「配信や録画視聴の多さから時代錯誤なデータであること」などを批判され、PVもさほど獲れていないこともあるのでしょう。また、ドラマは毎週見続けているファンが多いだけに、ネガティブなものよりポジティブなもののほうが読まれ、PVを得られることにネットメディアが気づきはじめたところもありそうです。

今後はコネクテッドTVがますます普及して、テレビ画面でのTVer視聴はまだまだ増えるでしょうし、「リアルタイム視聴ですらTVerで見る」という人も増えていくでしょう。

ただ1つすぐにでも改善すべき課題があるとすれば、配信再生数などの公表について。現在は「民放各局が良い結果だけをランダムに発表している」というやり方であり、指標としてフェアとは言えません。「良い結果も悪い結果も公表する」「ガイドラインを作って公表のタイミングをそろえる」などの健全化を期待したいところです。

木村 隆志:コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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