「世界一危険な道」をTVマンが歩いてみた【前編】 標高4000m!「ヒマラヤ山脈」の超過酷な現実は?
東洋経済オンライン / 2024年3月10日 11時50分
世界36カ国を約5年間放浪した『花嫁を探しに、世界一周の旅に出た』著者であるTVディレクター・後藤隆一郎氏が、ヒマラヤ山脈で遭遇した「世界一危険な道」、そして、その先にある辺境の地、チベット仏教の聖地「スピティバレー」で目撃した「標高4000mに暮らす人々」の実態をお届けします。
*この記事のつづき:「世界一危険な道」をTVマンが歩いてみた【中編】
*この記事のつづき:「世界一危険な道」をTVマンが歩いてみた【後編】
インド縦断の旅の終着点は辺境の地
標高4000メートル、ヒマラヤの小さな村。山々が静寂の中に佇み、村を優しく包み込む。
【写真で見る】標高4000m!敏腕TVディレクターが歩いたヒマラヤ山脈の「世界一危険な道」のリアルな様子
そんな大自然に囲まれた辺境の地で、チベットの神聖な結婚式に招待された。
独特の風習で催される誓いの儀式。新しい夫婦の誕生は、人々を喜びに包み、その祝福の声は満天の星に響き渡っていた。
「世界で最も危険な道」。その異名を持つ道は世界中にいくつか存在する。ヒマラヤにあるこの道もまた、インドを旅する者には有名な難路として知られていた。
頂上付近が雪に覆われた標高4000メートルを超える山々に、生命線のように張り巡らされた道。まるで蟻が大きな壁を避けながら進むかのように描かれた、くねくねとうねった一本線。
古びた6人乗りのバンは、ガタガタと揺さぶられながら、その悪路を進んでいた。
目指すは、雪解けの夏、限られた数カ月だけ通行が許可されるスピティバレー。「スピティ」とは、チベット語で「中間の地」を意味し、インドとチベットの境界に位置することを示している。
その場所は、チベット仏教の信者たちが暮らす辺境の土地であり、最南端のカンニヤクマリから始まった「インド縦断の旅」の終着点でもある。
インド縦断の最終地としてここを選んだのにはいくつかの理由がある。ひとつはギックリ腰だ。
格安バスで、チベット仏教の高僧第14代ダライ・ラマ法王が住むインド北部の町ダラムサラーから、古代インドの創世神話にも登場するヒンドゥー教の聖地マナリを目指していた。
8時間ほど揺られ、20キロのバックパックを持ち上げた瞬間、背中と腰に切り裂くような痛みが走った。
46歳。中年。アキレス腱が切れやすい年頃。思いっきり嫌な予感がした。
なんとかリキシャに乗り、目的地のバシスト村に到着した頃には、予想した通り、悪化した腰の痛みで歩くこともままならなくなっていた。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
この魅力的な中国の省がSNSで人気の理由―英メディア
Record China / 2024年5月7日 5時0分
-
【2024年】旅行に行きたくなる!レジャー映画 -『セブン・イヤーズ・イン・チベット』『マイレージ・マイライフ』『ダージリン急行【土曜日のシネマサロン】
fudge.jp / 2024年4月27日 21時30分
-
TVマン見た「絶滅危惧種と暮す民族」驚く日常(後) 2時間のトレッキングで見つけた「景色」「真実」
東洋経済オンライン / 2024年4月27日 8時2分
-
TVマン見た「絶滅危惧種と暮す民族」驚く日常(中) ヒマラヤで「高原の王者」野生のヤクと遭遇し…
東洋経済オンライン / 2024年4月27日 8時1分
-
TVマン見た「絶滅危惧種と暮す民族」驚く日常(前) インドと中国の境界線「最果ての村」を目指す
東洋経済オンライン / 2024年4月27日 8時0分
ランキング
-
1すき家、14日から復活する“人気メニュー”が話題に 「復刻まじか」「通常メニューにして…」
Sirabee / 2024年5月9日 4時0分
-
2クルマに出現する「光るカメ」は危険のサイン! 見慣れない「謎マーク」の意味は何? そのまま走り続けるのはNG!
くるまのニュース / 2024年5月9日 20時10分
-
3「そば派」「うどん派」はどっちが多い? 5000人調査の結果が明らかに- LINEヤフー
マイナビニュース / 2024年5月9日 16時26分
-
4シャンプーは“2度洗い”が基本?「正しい髪の洗い方」をシャンプーソムリエに聞く
日刊SPA! / 2024年5月9日 8時51分
-
5枯れたミントを畑に捨てたら…3年後に「地獄絵図」、 繁殖力に地主も後悔「土の総入れ替えしかない」
まいどなニュース / 2024年5月3日 7時10分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください