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P&G出身の若者2人が超大企業の頂点を極めた意味 それは生まれつきの「才能」があったからなのか

東洋経済オンライン / 2024年3月10日 15時0分

しかし、仕事はどうだろう。我々は仕事のために何年にもわたり教育を受け、起きている時間のほとんどをそのために捧げているではないか。仕事より重要で、優先順位が高いとふだんは考えている家族との時間も、実際仕事につぎ込んだ時間と比較するとその差にたいていの人々は困惑することだろう。

実は、優先順位が仕事にあるということが歴然と証明されてしまうからだ。それだけ時間を費やしたにもかかわらず、そこそこの仕事しかできていない自分を見せつけられることになる。

スキルと経験には相関関係がない

実態はこれよりももっとひどい。多くの研究成果から、ほとんどの人が何年たっても、自分の分野で傑出した成果を上げていないだけでなく、習いはじめの水準から抜け出せないことが判明している。会計監査に従事して何年も実務経験を積んだ会計士の能力は、企業の粉飾発見の訓練を受けたばかりの新人会計士の能力とあまり差がないという調査結果が出ている。

ある一流の研究者は、臨床心理学者が人格障害を判断するのに、その経験年数とスキルの間には相関関係がないと結論づけている。手術の後どれぐらいの期間入院するかを予想する能力も、ベテラン外科医と見習い医師との間にほとんど差はない。

株式ブローカーであれば推奨すべき株の銘柄の選択、保護観察官であれば累犯の予想、大学の入学審査官では入学願書の評価能力などにも、それぞれの研究結果から経験豊かな人と経験が少ない人との能力には格別差がないことが明らかになってきた。決定的に重要だとみなされている数々の専門領域におけるスキルと経験には、相関関係がないのだ。

ジョフ・コルヴァン:フォーチュン誌上級編集長

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