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元長者番付1位「清原達郎氏」今の相場で勝つ方法 半導体や生成AIはハイリスク、お勧め投資先は…

東洋経済オンライン / 2024年3月10日 11時40分

清原氏が勧めるもう一つの「割安小型株」への投資については、著書にこう記されている。

大多数の投資家の判断に強いバイアスがかかっていれば投資のチャンスです。(中略)1980年代の日本の土地・株のバブルで一部の不動産会社はヤクザぐるみで「地上げ」をやっていたのでイメージが悪すぎ、今でもまだ中小不動産会社の株は強烈に割安です。

電子部品商社なんかも最近でこそ少し評価が上がりましたが、ずいぶんと割安な状況が続いていました。「物を作っておらず、卸として商品を横流ししているだけ」あるいは「売掛債権がいつか不良債権化して大赤字になるかもしれない」という評価だったのでしょうか。(P29より抜粋)

一方で、小型株でも注意するべき投資対象が割高な銘柄だ。清原氏はグロース市場を以下のように評する。

それではマザーズ市場、今でいうグロース市場はどうなのでしょうか? マザーズ市場は1999年11月の設立以来、一度も割安になったことはありません。中身が冴えない割には高PER銘柄が多く、最悪の市場です。赤字のバイオ株など、見る価値のない株が多すぎます。

(中略)もちろん成長株もあるでしょうが、数からいうと「成長するはずが成長できなかった会社」が圧倒的に多いと思います。しかもそれが「成長株であるかのように」高いPERになっていて。(P146~147より抜粋)

清原氏は著書で、今後10年間の日本株を取り巻く環境について、

・日本経済の実質GDP 成長率は良くてゼロ%

・日本の人口は減り続け超高齢社会となる。外国人労働者の数は大きくは増えず労働人口は半永久的に減少が続く

などと厳しい見通しを示している。しかしそうした冴えない日本経済と相場の値動きは切り分けて考える必要があるとも力説する。

「はやりのAIなんかも危ういテーマ」

「日本は沈みゆく国です。だからといって株価が上がらないわけではありません。1980年代後半、日本がバブルに突入したとき、ものすごい高揚感がありました。企業経営者は浮かれて無駄な投資をたくさんしたのです。

今はそれとは逆に『将来が暗い』ために企業経営者は慎重です。これは株式市場にとって素晴らしいことです。無駄な投資もなく自己株買いで株式の需給もますますよくなりそうです。日本の経営者は株主のことを考えるようになりました。

日本の株式相場は急速に上げてきましたので下げる可能性は十分にあります。一番危ないのは半導体製造装置株です。これから何年か業績は上向くかもしれませんが装置ですからねえ。波があるわけですよ。いつかド減益になるのは間違いないでしょう。そうすれば株価は半値になるかもしれません。気を付けてください。

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