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1日2本のバナナが「春バテ対策」に有効なワケ 寒暖差が7℃以上あると、自律神経が乱れる

東洋経済オンライン / 2024年3月12日 18時0分

そして、バナナにはこの腸内環境を整える、善玉菌を元気にするエサとなる水溶性食物繊維、善玉菌が過ごしやすい環境を整えるために必要な不溶性食物繊維が含まれています。そしてなにより、この水溶性と不溶性の食物繊維の両方の特性を合わせもち、ハイパー食物繊維という異名を持つレジスタントスターチが含まれています。

バナナは1日2本が効果的

そして、できれば、バナナを2本食べてほしいです。それは、1日2本が腸内環境の改善と自律神経を整えることに役立つことが期待できるからです。

2022年の1月に、順天堂大学漢方先端臨床医学研究室と小林メディカルクリニック東京の共同チームによる実証実験をしました。

その結果、バナナを1日2本、2週間食べ続けた成人男女13人のうち、過半数の7人について、腸内の悪玉菌が作り出した「インドール」と呼ばれる腐敗物質が減少し、腸内環境が改善するという効果が確認されました。

また、うれしいことに、自律神経が活性化する効果も見られました。

ただ、2本と聞くと、そんなにバナナだけ食べられないという方もいるかもしれません。

そこで、おすすめしたいのが、「クラッシュバナナ」です。

バナナ2本と、白みそとレモン汁を大さじ1、口が閉じられるフリーザーパックなどの保存袋に入れ、それをつぶしてください。白みそには、ヨーグルトと同じくらいの乳酸菌が含まれているため、腸内環境を整える効果がありますし、ストレスを軽減してくれるGABAも入っているので、自律神経をより整える効果も期待できます。何より潰してまとめると握りこぶし大くらいの大きさになるので、2本をペロリと食べることができます。

細かく切ったチーズとナッツを和えたり、ブルーベリーを一緒に潰してみたりと、味変も簡単にできるので、飽きにくいという利点もあります。

バナナの選び方で効果が変わる

また、選ぶバナナにもちょっとしたコツがあります。それは、青みがなく全身が黄色のバナナではなく、なるべく茎と先端部分にまだ青み(緑色)が見られるグリーンチップバナナと呼ばれているあまり熟成していないバナナを選ぶことです。

成熟していくうちに、バナナに含まれるでんぷんが分解されて糖化していくので甘さが増していき、逆に腸内環境を整えるレジスタントスターチの含有量は減っていくといわれています。

ですから、春バテ対策で自律神経を整える目的であれば、グリーンチップバナナがおすすめになります。

春先は、年度末や新年度の準備などで忙しくしている方も少なくないのではないでしょうか。朝食にクラッシュバナナが、「春バテ」なんてかかっていられない、そんな皆さまのお役に立てば幸いです。

小林 弘幸:順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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