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広告会社が「苦境UUUM」の買収に見いだした価値 親会社フリークアウトとUUUMの両社長に直撃

東洋経済オンライン / 2024年3月13日 7時20分

これはクリエイターの収益にも大きく関わる問題だ。アドセンスは会社の収益としても大事だが、クリエイターにとってはベースとなる重要な収入でもある。

――フリークアウトとUUUMによる新たな取り組みとして、「クリエイターファンド」の創設を掲げています。どのようなファンドなのでしょう。

本田 投資先はスタートアップだ。インフルエンサーにスタートアップ投資に興味を持ってもらい、ファンドとして動いてもらう。

クリエイターの強みはインフルエンス力(影響力)だと思う。スタートアップ企業としても、自分たちの商品をクリエイターに理解してもらい、紹介してもらえるという利点がある。

海外では、インフルエンサーが当たり前のようにスタートアップに投資していて、日本は遅れている。これはUUUMが持っているアセットを生かすことができる領域だ。

梅景 本田さんと最初にお会いしたとき、クリエイター自身がなぜ投資をやらないのかと疑問に思われていた。(本田さんは)成功確率で言うと、グッズ販売などと同じくらいの確率というか、むしろ投資のほうが安全だよねという考えだった。

――成功確率というのは?

本田 企業と協力して商品・サービスの紹介をするタイアップはクリエイターにとってローリスクだが、クリエイター自身のグッズ販売となると、急にハイリスク・ハイリターンになる。タイアップする代わりに少しエクイティをもらうような、中間の領域が存在しないことが不思議だ。

インフルエンサーに商品を紹介してほしいが、まだタイアップできるような金額がないスタートアップからすれば、そういうファンドが存在すること自体に大きな意味がある。

資金に余裕があるインフルエンサーであれば、今すぐタイアップでお金をもらわなくてもいいならば、投資がよい選択肢になる。あとはわれわれがよい相手を紹介できるか。

創業者なき会社で取り組むべきこと

――UUUM創業者である鎌田和樹氏は2023年9月に取締役会長を退任後、同年12月には名誉顧問も退任しました。創業者が完全に手を引いた今、どのように経営を引き継ぎますか。

梅景 鎌田さんはインフルエンサーマーケティング市場をゼロから作ったと言っても過言ではない。「ユーチューバー」という言葉がこれだけ知られているのも、鎌田さんやUUUMによる成果だ。

ユーチューバー業界には誹謗中傷に対する法整備など、やらなければいけないことがまだある。業界のリーディングカンパニーを引き継いだ人間として、そうした問題にも取り組んでいきたい。

髙岡 健太:東洋経済 記者

森田 宗一郎:東洋経済 記者

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