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IT企業から独立したエンジニアに起きた「悲劇」 フリーランスには様々なリスクがつきまとう

東洋経済オンライン / 2024年3月14日 13時30分

こうして、Aさんは支払いに奔走する日々に追われることになってしまいました。

フリーランスは毎月のように税金の支払いがある

会社に守られている会社員に比べ、フリーランス、自営業の人は「保障」がほとんどないので、自分で自分の身を守らなければなりません。

会社員は税金類が天引きされたものが給料として振り込まれるので、極端な話、次の給料日まで全部使ってしまっても実質的には問題ありません。

それに対し、フリーランスは翌年に税金の支払いがありますから、調子に乗って手元にあるお金を使い過ぎてしまうと、先のAさんのように、税金の支払いの段階になってから「資金が足りない!」ということになりかねません。

下の図は、税金の支払いスケジュールです。この図を見ると、毎月のように何らかの税金の支払いがあることがわかります。

フリーランスは3月の確定申告で前年1年間の所得を計算し、その年の3月以降に各種税金を納める、という時間差が生まれます。

独立起業の最初の試練

つまり、銀行口座にいくら残高があったとしても、税金の支払いが済むまでは実はまだ本当の意味で自分のものになっていない、という感覚を持たないと、支払う分のものまで使ってしまうということになりかねないのです。

人によっては税金専用の口座を作り、入金があったら一定の金額を税金専用の口座に入れている人もいます。使わないようにするための自己防衛策ですね。

1人フリーランスだったらそこまでする必要がないと思いますが、売上が増えて入金や出金が増えてきたらそのぐらいの対策は必要でしょう。

Aさんの例にもあったように、会社を辞めてフリーランスになる場合は、初年度に、前年度の収入に対しての住民税や国民健康保険、国民年金の支払いがやってくることに注意が必要です。

フリーランス1年目の場合、Aさんのようにすぐに新しい仕事が入る人は稀でしょうし、事業が思ったほど軌道に乗らないこともあるでしょう。

それでも、税金はやってきます。

独立起業の最初の試練といってもいいでしょう。

会社員時代のように、毎月の給料から引いてもらえるわけでもないので、突然やってくる支払い通知にびっくりしてしまう方も多いようです。

このときに手持ちのお金を用意しておかないと、支払いができず、最悪の場合そのまま廃業ということにもなりかねないのです。

フリーランスには様々なリスクがつきまとう

これ以外にも、フリーランスになると、様々なリスクが付きまといます。
こういうことを想定しておき、できるのであれば会社員のときからしっかりと準備を進めておくことが重要になってくるかと思います。

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