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中学で学ぶ「ルート」の凄さ、東大生が熱く語る理由 ビジネスにも役立つ「白銀比」「黄金比」とは?

東洋経済オンライン / 2024年3月14日 11時0分

今回はルートについて解説します(写真:cba/PIXTA)

数学を使った世の中の仕組みを知ることで、物事を見る視野が広がります。現役東大生の永田耕作さんが数学の魅力について解説する連載『東大式「新・教養としての数学」』。今回は中学数学で学ぶ「ルート(√)」について解説します。

「ルート」とは何か

突然ですが、今回はこちらの問題を考えることから始めてみましょう。

問題:面積が9平方センチメートルの正方形の、一辺の長さは何センチメートルになりますか?

おそらく、これは皆さん頭の中で計算できると思います。答えは一辺3cmになりますね。では、もう一つ質問です。この面積が10平方センチメートルになるとどうでしょうか?

3cmよりは大きくなるのですが、一辺4cmになると面積は「4×4」で16平方センチメートルになるため、3センチと4センチの間の値になります。しかし、3.1センチや3.2センチで計算をしてみても、

3.1×3.1=9.61

3.2×3.2=10.24

となるため、その間の値になることしかわからず、答えにはたどりつけません。この問題を考える際に必要になるのが、「ルート(根号、√)」です。

このルートは、2乗した時にその値になる数のことを指します。先ほど、面積が9平方センチメートルの正方形の一辺の長さは3センチメートルだと計算しましたが、これもルートを用いると

ルート9 = 3

と表すことができます。つまり、面積が10平方センチメートルの正方形であれば一辺の長さはルート10となるのです。

この「ルート」は、中学3年生の数学で習う単元になります。そのため、見たことはあったけど忘れていた、使い道がわからない、という人も多いのではないでしょうか。実はこのルートも、世の中のいろいろな場所で使われているのです。代表的なものが、印刷用紙(コピー用紙)です。

世の中で一番多く使われているコピー用紙のサイズは「A4」なのですが、このA4のコピー用紙の縦の長さと横の長さの比はどのくらいだと思いますか?

縦の長さが長くなるように置いた際、横の長さを1とおくと大体1.5くらいになるとイメージできるでしょう。この答えは、先ほど説明したルートを用いて「1:ルート2」と表すことができるのです。ルート2は「1.41421356…」とおおよそ1.4くらいの大きさの数字であるため、おそらく皆さんのイメージと大きくはずれていないでしょう。

コピー用紙の縦横比にルートが使われている理由

このように、コピー用紙の縦横比にはルートが使われています。これはなぜなのか、一度考えてみてください。

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