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衰退の危機「喜多方ラーメン」復活を狙う男の正体 3000円ラーメンに苦情殺到も…町の再生に奔走

東洋経済オンライン / 2024年3月15日 11時50分

喜多方ラーメンの歴史を無視して作ってしまった、かつての失敗は、ここでしっかりと活きたわけだ。

店を続けることは「自分のラーメン」を見つける旅

今年から「あじ庵食堂」で提供している、極上の喜多方ラーメン「SUGOI」もまさに“喜多方ラーメン”という軸の中で磨き上げた逸品だ。

喜多方ラーメンの豚のスープをベースに、小麦「夏黄金」「ゆきちから」で作った特製麺、会津牛チャーシュー、会津牛ワンタン、ナルト、ノリを合わせる。別添で会津牛そぼろ、地元産の春菊のおひたし、白髪ネギが付く。これが会津漆器と喜多方ラーメン箸で提供される。

まさに極上の名に恥じぬ一杯だが、こんなに豪勢にしても喜多方ラーメンらしさを感じるところが何より凄い。喜多方ラーメンの底力を感じる一杯だ。

喜多方市のリブランディング事業として始まった企画だが、こういうラーメンは枠からはみ出ていないことが大事だ。

3000円で提供しているラーメンで、もちろん賛否あることはもともと想定済みだったわけだが、作っている職人が喜多方ラーメンの枠の中でこだわっていると言い切れることが大事なのだ。

「ラーメン店を続けるということは、自分のラーメンとは何なのかを見つける旅にほかなりません。繁盛店はみんなその積み重ねで今日まできています。そのそれぞれの店の歴史が伝統を作り、今に続いているのです」(江花さん)

若い職人たちととも、喜多方の再生が始まった

後継者不足などの影響で、近年、横綱クラスの老舗の閉店ラッシュが続いている喜多方。ピーク時には127軒あったラーメン店が今や80軒弱にまで減っており、何もせずにいれば、さらに厳しい状況になることは間違いない。

しかし、一方では事業を継承し2代目となった若い職人たちもいる。こういった若い世代とともに、一致団結して喜多方のラーメン文化をさらに発展させるべく、江花さんはこれからも奔走し続けていく。

井手隊長:ラーメンライター/ミュージシャン

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