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ブラタモリ終了、たけし卒業にプラスしかない理由 昭和の大物司会者たちはいかに最後を飾るか

東洋経済オンライン / 2024年3月16日 12時10分

逆にここで目先の視聴率を獲るために、どこかで見たような横並びの番組ばかりを作っていたら、「やっぱりテレビはつまらなくなった」と言われかねません。1つの節目だけに、人々の印象をどう変えていけるかが問われているのです。

「ロス」を呼ばない大物の去り際

そしてもう1つ、テレビの印象を左右しそうなのは、大物司会者たちの去り際。テレビを象徴する大物司会者だからこそ、「どのように次の番組や司会者にバトンを渡すか」によって、テレビそのものの印象を左右しかねないのです。

その点、「ブラタモリ」のレギュラー最終回は「鹿児島・指宿」でしたが、タモリさんのコメントどころか番組のテロップなどもなく、すべてがいつも通りのまま終了。これは「特番での復活という可能性がある」にしても、“いつも通り”というタモリさんらしい去り際であり、大物司会者らしさを感じさせました。

一方、「アンビリーバボー」は今春で同じくMCを卒業する剛力彩芽さんの11年半を振り返るVTRとコメントを流しましたが、ビートたけしさんのそれらはなし。26年半もの長期にわたって出演し続けたにもかかわらず、タモリさん同様に「黙って番組を去る」というスタンスに気づかされます。

何か言えば「必要以上に“ロス”などの感情を呼び起こしてしまう」、あるいは「未練や嫌みのように聞こえかねない」とでも思ったのでしょうか。その去り際はまさに「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」であり、次の番組や司会者がスッと入れるようなムードを作っている様子がうかがえます。

残る草野さんと関口さんは、どんな姿と言葉で最後を締めくくるのか。草野さんは38年、関口さんは37年、番組出演を続けてきましたが、近年は「いてもいなくても変わらない」「失言が多い」などの厳しいコメントが飛ぶこともあっただけに、そんな心ない声を吹き飛ばす去り際を見せてほしいところです。

レジェンドとしての価値は高まる

これで地上波のレギュラー番組は、タモリさんが「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)のみ、たけしさんが「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)と「世界まる見え!テレビ特捜部」(日本テレビ系)の2本。草野さんと関口さんの地上波における出演は不定期特番のみになりそうです。

しかし「一線を退く」という形になることでレジェンドとしての価値は高まるだけに、まだまだ「ここぞのスペシャルゲスト」として元気な姿を期待できるのではないでしょうか。

木村 隆志:コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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