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個人資産800億円超、清原達郎氏の「四季報」活用法 「あまり意識されてないであろう使い方」を紹介

東洋経済オンライン / 2024年3月18日 7時40分

個人資産800億円超の伝説の投資家・清原達郎氏が『会社四季報』の活用術を披露する(c)野口 博

2005年にタワー投資顧問の運用部長として長者番付1位となった伝説のファンドマネジャー清原達郎氏。2023年には「タワーK1ファンド」の運用を終了・退社後に自身初となる著書『わが投資術 市場は誰に微笑むのか』を上梓しました。そこには、これまでの投資経験や、個人投資家が今の相場で勝つためのノウハウを余すところなく記されています。

その中で「若い頃は会社四季報が出ると3日間で全部読んでいました。」と書かれています。どのように『会社四季報』を活用していたのか、清原氏に聞きました(※)。

(※清原氏の過去の咽頭がん手術の影響により、文面のやりとりによる取材を行いました)

『会社四季報』は人生の伴侶

私が野村證券に入社したのは1981年のことで、今から43年前です。『会社四季報』はその当時からずっと使い続けています。まさに私にとっては「人生の伴侶」ですよ。

【図を見る】清原流ネットキャッシュ計算法とは?

妻には怒られてしまうかもしれませんが、実際、妻と過ごした年月よりも長いのですから。もし私が捕まって牢屋に入れられたとして、「何か本を1冊持っていっていい」と言われれば、間違いなく『会社四季報』を選ぶでしょうね。

現在は紙版の『会社四季報』に加えて、オンライン版の「会社四季報オンライン」もありますね。私はいずれも使っています。目が悪く、小さい字がなかなか読めないため、紙版はワイド版ですが。紙とオンラインの使い分けとしては、個別銘柄をピンポイントに1社1社調べるのであれば、オンライン版を使っています。

書籍で詳しく説明していますが、流動資産や投資有価証券から負債を引いたネットキャッシュは、『会社四季報』などではわかりません。そのため、会社ホームページから決算短信で調べるほかないのです。その点、オンライン版は各銘柄のホームページにすぐに飛べるようになっているので便利ですね。

ただ、やはり紙版のほうがいいこともたくさんあります。私が昭和世代なこともあるかもしれませんが、『会社四季報』をすべて、あるいは特定のセクターすべての銘柄を読み込もうとすると、やはり紙のほうが使いやすいのです。

今まで購入した銘柄、売却した銘柄の『会社四季報』はすべて読んでいます。『会社四季報』をチェックせずに、株の売買をすることなどありません。

ただ、「『会社四季報』の情報だけで」株の売買をすることもありません。具体的に私の小型株への投資プロセスをご紹介すると、まず私が独自に計算式を作った「ネットキャッシュ比率の高い順」「PERの低い順」でスクリーニングを行います。

清原流ネットキャッシュ計算

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