医師解説「会社いきたくない」時にする超簡単戦略 "真面目"なのに"やる気出ない"人への処方箋
東洋経済オンライン / 2024年3月18日 10時0分
「先延ばし」は多くの人にとって悩みの種です。
「とにかく1分だけやる」「作業をできるだけ小さく分けてやる」「ご褒美を用意する」
「先延ばし」を克服する本や、コツは世の中にあふれていますが、そのコツさえするのを先延ばしにしてしまう!
そんな方が多いのではないでしょうか。
そんな「ずぼら」だけど、変わろうとしている「マジメ」な人のために、禅という新たな視点から行動する技術をまとめたのが新刊『クヨクヨしない すぐやる人になる 「心の勢い」の作り方』です。
著者である禅僧・精神科医の川野泰周氏と経営コンサルタントの恩田勲氏によると、マインドフルネスのルーツである禅には、「心を落ち着かせる」要素だけではなく、「心を勢いづける=モメンタム」の要素も多く含まれていると言います。
以下では、「やる気の正体」について解説します。
モメンタムが「やる気」に火をつける
「何のためにこんなことを?」 ――気持ちが乗らない、退屈な作業。
「どうせうまくいかない」「つまらない」 ――ネガティブな想念が邪魔をする。
「あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ」 ――集中力を維持できない。
私たちが行動を先延ばしにする要因は、さまざまあります。しかし、多くの場合、誰かに邪魔されているわけではないはずです。
つまり、動けない原因は自分の心のなかにある。
「やる気がない」と自分の心を責めたくなるのは、そのせいでしょう。
でも、人間の脳の仕組みを知ると、「動けない」のは「やる気」の問題ではないことがわかります。
というのも、私たちは、「やる気があるから、行動する」だけではありません。
「行動するから、やる気が出る」のです。
楽しいから笑うのではなく、「笑っているうちに楽しくなる」。
走りたいから走るのではなく、「走っているうちに、もっと走りたくなる」。
これが人間の脳の仕組みです。
ドーパミンをコントロールして、行動する
この仕組みのカギを握るのは、脳のなかで働いている「ドーパミン」というホルモンです。
ドーパミンは、脳内で生成される神経伝達物質の一種で、報酬や快楽、そしてやる気に関係する物質として広く知られています。
ここで注目するべきは、「ドーパミンは何らかの行動に伴い、分泌される」という事実です。
つまり、じっとしているうちはドーパミンが分泌されにくく、したがってやる気も生まれません。
やる気が出るのは、行動した後のこと。
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