1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

残念すぎる社長の「トラブルから逃げ出す」醜態 「現場でうまくやっておけ」で社員の心が離れる

東洋経済オンライン / 2024年3月20日 9時30分

このような声がかならずあがってくる。

このとき、社員はハンコ廃止に反対しているのではありません。あなたが「言っているだけ」ではないことを早めに確認したいのです。うっかり真に受けて、あとでハシゴを外されたら目も当てられないからです。

だからこそ、あなたが「そこは、おまえらがうまくやれ」と逃げ口上をキメたら、そこで改革はおしまいです。

そうではなく、トップ自らAさんのもとに出向いて「わが社はこの機会にどうしてもハンコをなくしたいのです。どうかご理解ください」と、頭を下げたらどうでしょうか。

目的は「改革への安心感」を与えること

その目的は、対峙している取引先を納得させることではありません。まして「やっている感」のための芝居でもありません。

あなたが得意先に「時短させてほしい」と頭を下げる背中を見て、「時短でトラブルが起きても、会社は(これまでと違って)ハシゴを外さない」という安心感をもってもらうためです。

それどころか「これは、むしろ、改革に協力しないとまずい」という気持ちになってもらうことこそが肝要です。得意先のAさんは最後までハンコをなくしてくれないかもしれませんが、それ以上の価値が社内に生まれます。

トップの振る舞いによって醸成された「少なくとも、この時短改革には、乗っかっても安全だし、乗っかっておかないと危ない」という認識が広がること。

それこそが、永久凍土のようにカチコチに凝り固まった古き「文化」を、少しずつ雪解けさせる力になるでしょう。

書籍『鬼時短』に掲載した【23の「やること」と58の「チェックポイント」リスト】はこちらからダウンロードできます

小柳 はじめ:Augmentation Bridge(AB社)代表、元電通「労働環境改革本部」室長

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください