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92歳「"球界の嫌われ者"の言葉」が圧倒的に響く訳 「何者にも屈しない」姿は、なぜ生まれたのか?

東洋経済オンライン / 2024年3月20日 11時1分

江夏は「いっちょかましたろ」と思ったのだ。この痛風発言から、江夏の登板数は減っていった。

広岡に、江夏の発言を受けてから登板機会が減ったという経緯についても聞いてみた。

「江夏の登板と痛風発言はまったく関係ない。ただいろんな人から痛風については言われたよ。美食で痛風になるのはウソ。人によって原因は違う。医者からは特効薬を3時間おきに飲みなさいと言われた。中西太から専門の医者を紹介され、『これを3時間おきに飲んでいます』と言ったら『広岡さん、私に会ってよかったよ。死ぬとこだったから』と言われた。3時間おきに服用していた薬が、非常に強い薬だったわけ」

かつて痛風は贅沢病と呼ばれ、美味しいものをたらふく食べている贅沢者が発症する病気と言われていた。

医学の進歩により、食べすぎ、酒量といった生活習慣の乱れから、激しい運動やストレスも原因とされ、人によって原因となる要素はさまざまである。

とにかく、監督時代に痛風になったことは、マスコミならず選手からも格好の攻撃材料となった。

毎朝起きたら真水を浴び、規則正しい生活を徹底して自分を律してきた広岡が、生活習慣の乱れから痛風を発症したとは考えにくい。

おそらく極度のストレスからの発症に違いない。ただ、当時の間違った認識により周りからは好奇な目で見られるようになり、食事管理するうえでの説得力が欠けてしまったのは否めない。

「広岡達朗の生き様」は誰の人生にも当てはまる

マスコミから「管理野球」と揶揄された広岡達朗の野球スタイルは、決して型にハメたものではなかった。自主性を重んじながら目の前のことを一生懸命やらせた結果が優勝につながっただけに過ぎない。

「やるべきことをやる」。誰の人生にも当てはまることでもあり、広岡達朗の生き様はまさに万人に通じる。

*この記事の前半:92歳「嫌われた"球界の最長老"」広岡達朗の真実

松永 多佳倫:ノンフィクション作家

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