日本は2国目「ウーバーロボット宅配」期待と不安 時速5.4kmで歩道を走行、人手不足の救世主か
東洋経済オンライン / 2024年3月20日 7時0分
東京・日本橋のオフィス街で、スーツ姿のビジネスマンの間を緑色のロボットが三角旗をはためかせながら駆け抜けていく。
【10枚の写真で見る】オフィス街の歩道を走行してデリバリーする自律型ロボット。ロボットのふたが開くと、内部はどうなっている?
飲食宅配事業を手がけるUber Eats Japan(ウーバーイーツジャパン)は、3月6日から東京・日本橋エリアで自律型ロボットによる商品の配送をスタートした。ロボットの稼働時間は10~17時で、使用するロボットは計2台。うち1台は予備機として待機する。
同社のマーケットオペレーションディレクターのアルビン・ウー氏は「人による配達を補完する一つのソリューションになる」と意気込む。ウーバーイーツは2022年から本国アメリカでロボットによる配達サービスを実施しており、日本は2国目となる。
日本を選んだ理由について「今後も高い需要と継続した成長が見込め、歩道の整備など優れたインフラがあることが要因」とウー氏は語る。まずは加盟店舗や利用者の集中する東京などの都市部から実施し、将来的には配達員が不足する地域への導入も目指す。
飲食店や注文者はやや負担増
現状では、自律型ロボットに対応している飲食店は2店舗にとどまる。注文できる商品は、ロボットと人とで違いはない。今後は対応する加盟店の数を増やしていく方針だ。
サービス開始時から利用する「とんかつ檍日本橋店」の吉田店長は「(ロボット配送は)運営に大きな影響はないが、店舗の外まで商品を受け渡しに行く手間はかかってしまう」と話す。
注文から受け取りまでの流れは、基本的に人と変わらない。注文受け付け後、利用者にはロボットによる配達であることが通知されるので、同意する必要がある。
そこからロボットが飲食店の前まで商品を受け取りに行き、飲食店スタッフは店の前に停まったロボットに商品を入れる。従来は配達員が店舗内で商品を受け取ったり、デリバリー用の商品置き場へ取りに行ったりするが、ロボット配送の場合は店外に出る必要が生じる。
ロボットは歩道を移動して商品を届けるが、建物の中には入ってこられない。利用者は建物前に到着したロボットまで受け取りに行き、アプリ上に表示されたパスワードを入力すれば商品を取り出せる。
このため「(受け渡しの手間を考えると)昼など混雑時の対応は難しいのではないか」(大手外食チェーン)と懸念の声も上がる。自律型ロボットの最高速度は5.4kmで、歩道の移動で20~30分程度で到着する距離に制限される。飲食店から2km程度の範囲での運用となりそうだ。
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