スープラにXX…KINTO「旧車愛ビジネス」の深み 新車サブスク企業が送る「わナンバー」旧車
東洋経済オンライン / 2024年3月20日 11時40分
「あの当時は、こんな感じで走っていたんだったよなぁ」と、感慨深い。
エンジンはしっかり整備されており状態はとてもよく、アイドリング時の振動や音は静か。キャブレターからEFI(電子制御噴射装置)の時代になっていたとはいえ、しっかりメインテナンスされていることを実感する。
アクセルワークに順応して実に扱いやすく、ゆったりとした気分で丁寧にシフトしながら、街中ドライブを楽しんだ。これが、「わナンバー」で乗れるのである。一般向けの貸出価格は、午前10時から午後6時で3万円だ。
続いて、スープラ 2.5GTツインターボエアロトップに乗る。こちらは、フロントのストラットタワーバーや吸気系のマイルドチューニングなどを施した仕様だ。
セリカXX 2000GTと比べると、明らかに「時代が変わった」感じがして、走り味とハンドリングはスポーツカーとして洗練されている。
1990年代はターボチューニングの全盛期だったが、この車両のターボチャージャーはノーマルのようだ。当時のターボエンジンらしい、3000rpmからはっきりとトルク感が実感できるセッティング。当時としては、かなり迫力のあるトルク感だったことを今、改めて実感した。こちらの貸出価格は、午前10時から午後6時で2万5000円である。
昭和レトロと当時の憧れ
埼玉トヨペット浦和美園支店でのVintage Club by KINTOの実施は、2023年2月からの第1回目に次いで、今回が2回目。
先回はスープラ 2.5GTエアロトップのほか、1973年式の「セリカ 1600GT(TA22型)」と1975年式の「セリカリフトバック 2.0GT(RA25型)」を貸し出した。
同店の本間拓氏は「昭和レトロブームもあり、当時を知らない20代と、当時は手が届かず乗る機会のなかった50代が主流だった」と顧客層を分析した。首都圏以外の遠方からの顧客もいたという。
こうしたプログラムの実施効果については「GR Garageへの来店のきっかけとなっており、とてもありがたい」とし、今後については「弊社はトヨペットなので、歴代『マークⅡ』にも興味がある」と個人としての要望も添えてくれた。
なお、各モデルの型式については、今回の取材に対して提示された資料に基づく。
トヨタとKINTO、そして新明工業の3社で
試乗後、Vintage Club by KINTOの実状について、KINTO本社に詳しく聞いた。まずは、実施に至った経緯からだが、起点は「とあるきっかけ」で前述の1982年式Z10型ソアラを譲り受けたことだという。
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