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スープラにXX…KINTO「旧車愛ビジネス」の深み 新車サブスク企業が送る「わナンバー」旧車

東洋経済オンライン / 2024年3月20日 11時40分

それから「旧車で何かおもしろい企画ができないものか」と考えていたところ、トヨタと新明工業のエンジニアが旧車の活用先を模索していることを知り、3社が協力した構想を立案する。

新明工業は、愛知県豊田市に本社を置く1949年創業の企業で、1957年にトヨタとパートナーシップを結ぶ。現在の事業内容は、電動化設備、組立設備、FAシステム、カーサービス、特装車制作の大きく5本立て。従業員は単体で1050人(連結1500人)、年商は単体300億円(連結400億円)だ。

同社の沿革によれば、レストア商品の販売は1989年から開始し、1997年にアンティーク・ボディ・ショップ(クラシックカーのレストア専門工場)を設立している。

トヨタとしては、SDGsという観点での旧車への取り組み、熟練技術者から若手への技術伝承、そして新車開発に「旧車とのふれあいから得られた知見をフィードバックさせたい」という思いがあったという。

こうした新明工業とトヨタ、そしてモビリティサービスを提供する企業として「一人ひとりの『移動に感動』を」という企業ビジョンを掲げているKINTOの思いが合致し、このプロジェクトが始まった。車両のレストアと整備は、新明工業が担う。

そして、事業の方向性が決まったVintage Club by KINTOは2021年4月、最初にSNS上のコミュニティを立ち上げた。特選旧車レンタカー事業が始まったのは、1年後となる2022年4月。当初は豊田市の新明工業を拠点に始めたが、全国各地での要望に応えて各地で期間限定キャラバンを実施している。

第1回キャラバンは、2022年8~10月のGR Garage 東京三鷹、第2回が埼玉トヨペット浦和美園支店で、その後、三重、大阪、静岡、長野、兵庫、東京、大分と続き、今回は埼玉での2回目の開催となった。埼玉と同じ時期に、静岡と滋賀でも実施する。

実施地の選定については、コミュニティのフォロワーからのリクエストをもとに、KINTOから販売店に声をかける形だ。その際、今回の埼玉トヨペット浦和美園支店のように、キャラバン実施中は丁寧なメインテナンスが必要であることを十分に理解してもらうことを、キャラバン実施の必須項目としている。

条件は「走っていて・乗っていて楽しいクルマ」

どんなモデルをラインナップするかは、コミュニティのフォロワーからのリクエスト、イベント出展時の人気投票、特選旧車レンタカー利用者へのアンケートを基に、Vintage Club by KINTOに関わるトヨタ、新明工業、KINTOの関係者全員が「ワイガヤ」で決めているとのこと。

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