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「解像度」が高まる"具体化思考トレーニング" 似たもの同士を比べて違いを問う

東洋経済オンライン / 2024年3月22日 15時0分

この問題では、比べる際に「5W1H」(正確には、5W1Hに「Whom」も加える)を軸として使ってみましょう。

まず、How、「どうやって見るのか」。YouTubeを見るときには、検索して自分が見たい番組を選ぶという特性があります。「プロ野球の名シーンが見たい」「HIKAKINの動画が見たい」「時事ニュースが見たい」等々、自分が今見たいコンテンツを選んで視聴できます。

一方、テレビの場合は、近年ではBS、CSなどの多チャンネル放送を契約していれば選択肢の幅がかなり広がってきているものの、基本的には地上波とBSくらいの限られたチャンネルの中から、今放送されている番組を見ることになります。何となくテレビをつけて、「今どんな番組をやっているんだろう」くらいのノリです。見たい番組やいつも見ている番組はあっても、今まさに見たい番組を放送している、というタイミングはそうそうありません。

「YouTube=能動的」「テレビ=受動的」と言えるでしょう。時間だけでなく、場所も限定されます。Where、「どこで見るのか」という軸です。

YouTubeであれば、電車やクルマで移動をしている途中にスマートフォンで見ることもできます。

一方、テレビの場合は、基本的にテレビ受像機のあるその場所、例えば自宅のリビングであるとか、そういう決まった場所でしか見られません。

「YouTube=どこでも視聴可」「テレビ=視聴場所が決まっている」と言えそうです。次はWhom、「誰を見るのか」という軸。本来は、「Why=なぜ見るのか」にしたいところですが、「見る理由」はあまりに幅が広いので、今回は「Whom=誰を見るか」で具体化します。

YouTuberは名もなき一般大衆の代表

これも、近年はかなり境界線が曖昧になってきているものの、YouTubeで見られている、いわゆるYouTuberと呼ばれる人びとは、中には芸能人以上に有名な人もいますが、基本的には多くが一般人です。だから、視聴者にとっては身近な存在、名もなき一般大衆の代表です。

一方で、テレビで見られている芸能人のほうは、どちらかと言えば視聴者からは遠くにいる憧れの存在。最近はYouTubeをやっている芸能人も少なくありませんが、基本的にはそういう位置づけになります。

「YouTube=身近なヒーロー・ヒロイン」「テレビ=芸能人」と言えそうです。続いて、What、「何を見るのか」。コンテンツの内容については、ニッチな内容とマス向けの内容のどちらかです。

基本的にテレビ番組にはならないような、非常に細かい、視聴者が限定されたコンテンツも、YouTubeではいくらでも出てきます。

テレビの場合、番組の制作費はスポンサーが負担していますから、マスの視聴率を取ることが基本戦略となり、「広く、浅く」という内容に収まりがちです。

最後はWho、「誰が見るのか」になります。YouTubeの場合はスマートフォンというデバイスの特性もありますが、基本的に一人で見るというパターンが多いと思います。大勢で見るには画面が小さいので。

逆に、家族や友人たちと集まって、皆でワイワイ盛り上がりながら見るのであれば、大画面のテレビを見るというパターンになります。「YouTube=一人で見る」「テレビ=家族や友人と見る」とも言えそうです。

権藤 悠:株式会社キーメッセージ代表取締役社長

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