AI時代に、なぜ「作文力」が重要視されるのか? 自分の価値を言語化できる子がこれからの優秀児
東洋経済オンライン / 2024年3月22日 17時0分
子どもが作文を苦手だと感じてしまう原因は、「なにかに感動する感性が磨かれていない」「物事を深く見つめ、考え、想像する力が十分育っていない」ことにあると語るのは、国語専門の教室で小学生~高校生を長年指導してきたメソッドを近著『10歳からの考える力を伸ばす 名画で学ぶ作文ドリル』に込めた久松由理氏。暗記勉強だけでは育たない、自ら問いを立てる力や、「なぜこうなるのだろう?」と深く洞察する力をどう身につけていくべきかを聞きました。
書く機会は減っても、作文能力はますます重要になる
作文が苦手で、日記や感想文の宿題に毎回苦労しているというお子さん、最近すごく多いですよね。コロナ禍でタブレット学習が一般的になって、どんどん「書く」機会が減ってきているのも、作文嫌いの子を増やす要因となっているようです。また最近では、ChatGPTを使って文章を簡単に作成することができるようにもなりましたから、子どもたちの中には、もう自分で作文する必要なんてないんじゃない?と思っている子も少なくありません。
でも、それは大きな間違いです。これからは、ますます「書く力」が重要になる時代。なぜなら、これからの時代は入試でも就職試験でも、みんなと同じ能力ではなく、その子だけが持つ唯一無二の「個性」が重要視され、その価値を言語化し発信できる子が高く評価される時代だからです。
確かにAIは、データさえ入力すれば素晴らしい文章を作ってくれるでしょう。最近では、大学入試の志望理由書さえAIで生成するという人も出てきているくらいです。でも、たとえAIがどんなに素早く原稿を作成できても、その文章表現は一般的で、個人的なエピソードもなく、お子さんの個性があふれたものとはなりません。
また、AIの文章には人間ならではの深い洞察もありませんから、文章力のある人からみれば、ちょっと不自然な文章に感じます。ですから、そのまま大学や企業に提出することはできず、その文章を自力で添削する筆力が必要になるでしょう。
親の手を借りて、なんとか提出書類を自然な感じに仕上げられたとしても、試験当日に書く小論文がボロボロ、面接での会話レベルがあまりに提出書類とかけ離れていれば、生成AIの使用を疑われ、全てがダメになってしまう可能性だってあるのです。つまり、ChatGPTを使いこなすには、人工知能レベル、もしくはそれ以上の高い作文能力が身についていないと危険だということです。
AIに真似のできない文章を書くために
この記事に関連するニュース
-
受験必須の「考える力」、親子で育成 学研HDの宮原博昭社長に聞く
産経ニュース / 2024年5月9日 18時17分
-
“国語力”に悩む、すべての中学受験生に! 国語専門塾「内藤ゼミ」の門外不出の指導内容をまとめた一冊、『「雨が降ってきたので、カサをさした」が書ければ中学受験は突破できる!』4/19発売!
PR TIMES / 2024年4月25日 16時40分
-
英作文が「すらすら書ける」誰でもできる簡単テク 英検でも出題、イチから考えるのは至難の業
東洋経済オンライン / 2024年4月24日 15時0分
-
AI時代に必要な3つの実力とは? 高濱正伸さんが教える“最高の頭脳”を育てるためにいま家庭でできること
Woman.excite / 2024年4月23日 19時0分
-
オンライン家庭教師「家庭教師Camp」少人数集団指導コース、公立中高一貫校・難関私立中出身教師による「公立中高一貫校・難関私立中座談会」のご案内!
PR TIMES / 2024年4月22日 17時45分
ランキング
-
1イオンの「幸せの黄色いレシート」キャンペーン。レシートを使って寄付したいけど、不良品を「返品」できなくなるの?「寄附」と「レシート保管」を両立させる方法を解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月19日 5時10分
-
2健康サプリを「毎月3万円」購入する80代の母。本人は「健康のため」と言いますが、解約させるべき?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月19日 3時0分
-
3コロナ禍で売上げ95%減となった「地球の歩き方」 Ⅴ字回復遂げ新分野に挑戦 岩塚製菓のおつまみスティックとコラボ
食品新聞 / 2024年5月19日 20時14分
-
430年以上塩漬け「阿蘇ソフトの村」用地、投資額の38分の1で県売却へ…TSMC進出に伴う需要期待
読売新聞 / 2024年5月20日 6時51分
-
5「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月17日 11時55分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください